木立には、自然に生えた松の木が7、8本あります。
その中で緑の葉をつけているのは、1本だけです。
で、今木立にある松の木は、1本を除いて他は、全部立ち枯れのものばかりです。(右上写真)
木立から70mほど離れて人家があります。
その家には大きな立派な松の木が3,4本あります。
2年ほど前までは緑の葉でしたが、時間が経つにつれだんだん茶色になってきました。(右下写真)
マツ枯れの原因については、マツノマダラカミキリムシに寄生するマツノザイセンチュウがマツの中で大繁殖することによってマツ枯れを引き起こす、と言われています。
また、環境変化もそのことに関係しているのではないかとも言われています。
… 中世以降、日本では森林の劣化が進んでいた。当時は炭焼きや燃料用に伐採が進み、田畑の肥料とするために落ち葉かきも行われた。落ち葉がなくなると腐葉土も生成しないため、土壌は痩せていたのである。しかし貧栄養土壌でも育つマツは、全国の荒れた山に分布を広げた。ところが戦後、化石燃料や化学肥料の利用が広がり、伐採も落ち葉かきも行われなくなって、土壌が徐々に肥えてくると、肥えた土に適応した樹種が森に増えてくる。一方富栄養化した土は、マツには合わないから、マツの樹種は衰える……。そこに外来のマツノザイセンチュウが襲いかかったことがマツ枯れにつながったのかもしれない。 …
【日本人が知っておきたい森林の新常識:田中淳夫著 洋泉社】 P121より
私のところと近隣の家の松の木の根元周辺を見回すと、納得できそうです。