【2020長谷川慶太郎の大局を読む】を読む

【2020長谷川慶太郎の大局を読む】長谷川慶太郎著:徳間書店

【2020長谷川慶太郎の大局を読む】徳間書店(右写真)を読みました。

印象に残ったくだりを紹介します。

… 品質の高い製品を生産、販売するためには、素材・部品のところが非常に重要だ。素材・部品の品質が悪いと品質の高い製品もできない。この素材・部品の品質の高さを誇っているのがまさに日本なのである。 … P128~129

… 日本の〈中小企業の〉技術力の高さはどこかの研究所や大学の研究開発で得られたのではない。中小の町工場の生産現場で小さな工夫を積み上げて少しずつ技術水準を上げていった結果だ。新しい技術は机上の空論ではなく実際の生産現場での製品の機能向上によって実現される。その主役は一握りの技術者や研究者ではなく現場の工場で働いている人々だ。このような人たちは長い現場経験と深い知識の両方を持っているので、短期間には養成できない人材でもある。だから海外の企業もなかなか追いつけない。 … P130~131

 

長谷川慶太郎氏がお亡くなりになったのは、9月〈?〉でした。

で、『対局を読む』シリーズも、今回〈2020年版〉が最後かなと思われます。

思えば毎年のように氏の本を読んできました。
〈読み始めてから30余年〉

主観や憶測を排し、事実を基に思考を廻らせ、氏ならではの視点で結論を導き出す … 、 そして、それをスパッと言い切る … 。

毎回気持ちよく、楽しく読ませていただきました。

私の日々の言動には、氏のものの見方、考え方等に感化を受けている面が多々あると思っています。

本のタイトル名は忘れましたが、氏のある著書の最後の部分で、 ” 餓死しなければ好きなことをやっていいんですよ ” というようなことが書かれていたのを覚えています。
〈記憶違いでしたらゴメンナサイ〉

遅ればせながら、私も、定年退職後、そのようにさせていただいております。

長い間ありがとうございました。

心よりご冥福をお祈りいたします。