【世界のニュースを日本人は何も知らない】谷本真由美著:ワニブックスPLUS新書(右写真)より、印象に残ったくだりを紹介します。
… 日本人は「長いものには巻かれろ」体質の人が多く、自分の人生にシビアな目を持って向き合わず、危機感を抱くことがない。実はこれがもっとも憂慮すべきことかもしれません。 … … 自身の雇用というきわめて重要なことに対して受け身の日本人には、年金や社会保障、日本経済が置かれている状況にも無関心で、このままでなんとかなるだろうという恐ろしく楽観的な意識を持っている人が多いのです。 … P28~29
… ネットの発達で場所を選ばず仕事ができるようになっても、やはり有利な情報を得るには人に会う必要がありますし、協力相手を探すにも人とコミュニケーションを取ることが重要になります。また飲み会などインフォーマルな場での人付き合いがビジネスのアイデアを活性化させることもあるでしょう。 … P144
… … 近年ほかの国では、成功にとって必要なのは詰め込み型の勉強ではなく「非認知能力」だという考え方が一般的になりつつあります。非認知能力とは他人の気持ちを汲んだり、人の境遇や気持ちに共感したり、異なる価値観を柔軟に受け止めたり、我慢をしたり、人に譲ったり……等々、そんな生きていくうえで必要な社会的スキルのことをいいます。 … P175~176
… 日本のサラリーマンや学生の中には普段の生活でうつ病になってしまう人が多くいますが、これは自分の創造性を発揮できなかったり意思決定権がなかったりすることと深く関係するわけです。 … P189
著者〈谷本氏〉は元国連専門機関職員であり、また、日本、イギリス、アメリカ、イタリアなどでの就労経験もあり、それぞれの国の有様を日本と対比させながら具体的に紹介しています。
日々狭い範囲内〈自宅と0,5haの木立〉で生活している私にとって、とても刺激になりました。