前回、【こころの旅:神谷美恵子著】を読みました。
平易な表現の中にも、重厚さを感じました。
で、今回は、神谷美恵子東京研究会がまとめた【生きがいについて】文化創作出版(右写真)を読みました。
印象に残ったくだりを紹介します。
… 「やりたいからやる」という自発性をともなわないと、ほんとうのよろこびが生まれない。 … P45
… 万人がうらやむような高い地位にのぼっても、ありあまる富を所有しても、スター的存在になれるほどの美貌や才能を持っても、本人の心の中で生きるよろこびが感じられなければ、生きがいを持っているとはいえないわけです。現に私は、上に言ったような、はれやかなものを全部持っていながら、生きがいがなくて、ノイローゼになった患者さんを何年かにわたって診療したことがあります。 … P94
… よく発達した精神能力というのは、自分を見つめる反省能力を特徴とする。 … P199
… 暇というものはなくても困りますが、ありすぎると「退屈病」をおこしますし、これを善用することは難しく、かえって生きがいの喪失をひきおこすことになります。 … P200
… 変化や発展というものは、たえず旅行や探検に出たり、新しい流行を追ったりしなくてはえられないものであろうか。決してそうではない。 … … わざわざ外面的に変化の多い生活を求めなくても、じっと眺める眼、、こまかく感じとる心さえあれば、一生同じところで静かに暮らしていても、全然退屈しないでいられる。 … P201
今回は、5つのくだりを紹介しました。
最後のくだり〈P201〉が気になりました。
私は、定年退職後の2年9か月、ほとんど毎日の日中を、木立の中〈約5,000㎡〉で過ごしています。
新しい流行を追うこともなく、旅行や探検にも出ません。
※ 〈経済面、体力面等の〉事情が許す限り、今の生活を続けるつもりでいます。
で、それはそれでよいのですが、
” じっと眺める眼 ” ” 細かく感じとる心 ”
が、自分に備わっているのか気になったという次第です。
… … … 備えていきます。