【西行:白洲正子著】を読み終える

昨年の4月下旬に木立前に咲いた山桜

【西行】〈白洲正子著〉を読み終えました。

今日読んだ箇所より印象に残ったくだりを紹介します。

… 西行は感情があふれるままに歌い捨てたので、時には意味のわからない歌もあるが、それはそれなりに西行の中では完結していた。ほかに表現の仕様がなかったからで、生きた言葉とはそういうものだと思う。 … P193

… 西行が歌合せに参加しなかったのは、生きることに全力をかたむけていたからで、技巧を競い、優劣を争う宮廷人の付合いをわずらわしく思ったために他ならない。 … P239

… … その殆んどが西行を仏教の聖者の如く祀りあげているのは、「ねがわくは花の下にて春死なん … … 」の歌によったのはいうまでもないが、当時としては通りがよかったし、今でも一般の人々はそう思っているようである。だが、西行の真価は、信じがたい程の精神力をもって、数奇を貫いたところにあり、時には虹のようにはかなく、風のように無常迅速な、人の世のさだめを歌ったことにあると私は思う。 … P244

 

著者〈白洲氏〉の強い思いの入った西行の伝記でした。

著者自身実際に西行の足跡を追いながら
歌を解釈していますので、生き生きとしてわかりやすく、すっと入ってきました。

後記で、著者は、「伝記とも紀行文ともつかぬものとなった」といっていますが、むしろその方が私にとってはよかったです。

グーグルマップや日本史事典などを片手に、著者といっしょに西行の世界を歩き回ったようで、楽しく読ませていただきました。

” 数奇 ” という言葉がたびたびでてきましたが、人生100年時代にますます大切になってくるのでは、と思いました。
【数奇・寄〈すき〉】(「好〈すき〉」の当て字)
風流の道、特に茶の湯などを好むこと。   … 広辞苑第六版より

… 花にあこがれた西行 …

私のところにもある山桜〈10本ほどですが〉(右上写真)、

今から楽しみにしています。

【西行:白洲正子著】を読み始めて2日目

【西行】白洲正子著:新潮社版

今日も【西行】白洲正子著:新潮社版(右写真)を読みました。

印象に残ったくだりを紹介します。

… 〈西行が〉吉野山へ入った後の歌は、一段と風格を高めたようであるが、それは自分自身を深く見つめる暇と余裕を持ったからであろう。人間は孤独に徹した時、はじめてものが見えて来る、人を愛することができる、誰がいったか忘れてしまったが、それはほんとうのことだと思う。 …
P89~90

… ここで西行は、永年たずさわって来た歌の道で、「言葉の罪」というものを強く意識していたことを物語っている。今でも物を書く人々は(もし良心があるならば)、多かれ少なかれみな感じていることだが、たとえ一時的にも滝に打たれることによって、西行は救われた心地がしたに違いない。 … P98

… … どちらかといえば『聞書集』の中に … … 西行の内面を告白した歌が多く、 … … 花や月によせて詠むのならともかく、直接自分の心と向き合って煩悶することなど、大体やまと歌には不向きなのであって、そこに西行の普遍的な新しさが見られる。 … P119

… 歌というものは暗唱して、何十ぺん何百ぺんとくり返す間に、その歌の姿がおのずから見えてくるものだ。単なる主観といってしまえばそれまでだが、単なる主観に生きた西行を知るには、そういう方法で近づくしかないように思われる。   P131

… 〈西行の歌には「なんとなく」という句が多い〉 … … ほとんど西行の専売といってもいいくらいだが、よほど柔軟な心を持たなくては、このように率直な歌は詠めなかったであろう。 …
P156~157

 

【西行】と白洲氏が共振しているのではないか、と感じられました。

読むというより味わっているという感じ

終日プレハブに籠って本を読んでいました

終日雨。

朝から今しがた〈午後5時過ぎ〉まで、プレハブに籠って本を読んでいました。(右写真)

適時お茶を飲みながら。

※ 昼食後、20分ほどの居眠りもありました。

読んだのは、【西行:白洲正子著 新潮社版】です。

先日、世阿弥の【金島書】を読むのに、白洲氏の随筆【夢幻抄】【風姿抄】を参考にしたとき、

「〈金島書の〉次は、氏の【西行】を読もう」と思いました。
過去に一度読んでいます〉

… どうして二度目を読もうと思ったのか? …

… 今後私が生きていく上で、西行の生きざまや心の持ち方が支えになりそう。 …

そう思ったからです。〈漠然としていますが〉

で、氏の著書である【西行】には、和歌や ” 行啓 ” ” 勧請 ” 等の日頃あまり目にしないような言葉もけっこう載っていますので、

・百人一首今昔散歩:原島広至著 中経の文庫
・まんが百人一首事典:学研
・日本史事典:旺文社
〈電子辞書の〉広辞苑第六版
・全訳古語辞典:東京書籍
・『歌枕』についてはネットのグーグルマップを利用 ← 便利です

などを片手に読み進めました。

1時間に10ページというスローペースです。

ここまでくると、もう読んでいるというより ” 味わっている ” という感じです。

予報では、明日、明後日も悪天候とのこと。

〈白洲氏の〉西行の世界をじっくり味わいます。

ネコのせいにして作業を早々と切り上げる

丸太の積み直しをしました

竹やぶ跡の丸太の積み直しをしました。
〈今後の作業をしやすくするために〉

3時間ほどかかりました。(右写真)

で、いつもなら夕暮れまでにもうひと仕事するところですが、

今日は、早々と後片付けをして、プレハブに入りました。

【わけ】

昨夜の0時過ぎでした。

寝ていると、バタバタと音がするのです。

飼いネコかなと思って寝室のふすまを開けると、

タロウ〈オスの飼いネコの名前〉だけでなく、

… … … タロウとなんら大きさの変わらない鳥がいるのです。

そして、その大きな鳥が寝室に転がるように入って来たのです。

タロウも追いかけるように入って来ました。

” 修羅場になる前になんとかしないと! ”

タロウを妻に任せました。

… その大きな鳥を手荒なことをしないでどう捕まえるか …
〈下手をすると、鳥がバタついて部屋が羽だらけになります〉

で、〈30㎏用の〉コメ袋を手に持って、どうしたものかと鳥を見ながら突っ立っていると、

鳥自らタンスの後ろの狭いところに入って行きました。

羽をバタつかせることができないほどのスペースですので、こちらにとっては好都合です。

コメ袋の口を開けて、鳥を怖がらせないようにしてそっと顔の前に置き、尾に少し触れました。

幸いにも袋に入ってくれました。
〈鳥はバックすることを知らないのかな?〉

近くの田んぼに放しました。

顔から首筋にかけて、鮮やかな深緑色のオスのマガモでした。

 

というわけで、睡眠不足気味なのです。

やる気のなさを棚に上げ、ネコのせいにして早々と作業を切り上げたのでした。

来シーズンの薪の準備ができました

今日つくった新たな仮の薪棚〈1,5m×2m〉

新たに仮の薪棚をつくることにしました。

実は、まだ放置したままの薪があったのです。

先日割った太めの薪の一部と1月下旬に45㎝長に切った木枝です。

 

で、2m長の単管を2本、丸太〈直径約15㎝〉の上に平行に置きました。

それだけだと、薪を積み、ある程度の高さになったときに、薪の山が横に広がって崩れてしまいます。

そうならないように、両脇に鉄杭を打って、それぞれに2mほどの長さの竹を結わえました。

まず、太い薪を積み上げていきました。

80㎝ほどの高さになったとき、太い薪が尽きましたので、今度はその上に木枝を切って薪にしたものを積んでいきました。

木枝の薪も積み終わると、その上にブルーシートをかぶせました。

ただかぶせただけでは風に飛ばされますので、ブルーシートの上に丸太や石を重しとして置きました。

地上高約1,5m、幅約2mの仮の薪棚が完成しました。(右上写真)
〈積んだ薪の高さだけなら約1,3mです〉

材料は新たに購入したものは一つもなく、すべて手元にあったものを使いました。

道具や材料の準備から後片付けまで、午後いっぱい〈約4時間〉かかりました。

昨年末から割りはじめた薪ですが、今日ですべてを薪棚と仮の薪棚に積み上げました。

これで、来シーズンの薪ストーブの燃料は揃いました。

あとは、夏の暑い日射しに乾かすだけです。