着々と春の準備を進めている山桜さん

山桜の芽 2021 1.20 11:00AM

穏やかな天気。

木立さんが、「来い。来い。」と言っているように聴こえましたので、ひと回りしました。

午前中に回ったのですが、

雪面には、昨日の午後歩いたときの長靴の底の模様がはっきりと残っていました。

※ 雪が降らない状態で氷点下の気温が続くと、そのようになるんですね。
私の住んでいるところでは、めったに見られない現象です。
それだけ今冬は寒いのか?

2種類の動物の足跡も見られました。

一方は、丸いスタンプを押したような足跡で、一列に続いていました。

もう一方は、4個の足跡がひとかたまりになり、それがずっと続いていました。

35㎝の積雪時には動物の足跡は見られませんでした。

積雪も減り〈現在は20㎝〉、天気もよくなったので出てきたんでしょうね。
〈ひょっとして私同様、木立さんに呼ばれたのかも〉

 

窪地の水たまりが凍っていました。

踏むとバリバリと音がしました。

止められなくなり、次から次へと踏んでいきました。
〈童心に帰ったかな〉

 

木立から抜け出ると、気持ちのいい青空が … 。

その青空を背景に、山桜が細かい枝をめいっぱいに広げています。

よく見ると、それらの枝一本一本に小さな赤っぽい粒々が … 。

芽! 山桜の芽です。(右上写真)

 

寒い、寒い、とグチるジイサンをよそ目に、

山桜さんは着々と春の準備を進めているのでした。

友人と会って話ができないのは寂しい

また雪が降ってきました 2021 1.19 12:30PM 木立前で

先週の木曜日の夕方でした。

「今、帰省したとこ〈ところ〉や。 … 雪がよう積もっとってびっくりしたわ。 … 来週顔出すし、寄せてくれいや。」

と、友人からの連絡。

※ 彼〈友人〉は、田舎の高齢者施設に入っているお父さんの様子を見るために定期的に帰省しています。
実家は誰も住んでいなく、空き家状態です。
で、お父さんの様子を見、屋敷の手入れが終わると、たいてい私のところに顔を出してくれます。
2か月ぶりに会う予定でした。

 

今朝〈今日は火曜日です〉、町会長さんが訪ねて来ました。

「今度の日曜日の〈集落の〉集まりやけど、みんなマスクしてくるやろな。 … 検温もアルコール消毒もするし、 … 反省会〈集まりの後の懇親会〉も中止にしたし、 … 都会の方では緊急事態宣言も出とるらしいけど、なんも起こらんとええけどな … 。」

 

… … …

 

町会長さんが帰った後、友人に、今回は会わない〈会えない〉旨連絡しました。

「 … … そうやな。 … 俺がおまえの立場やったら、まったく同じこと言うたと思うわ。 … 無理言うて悪かったわ。 … … まあ、コロナ収まったら、またじっくり話をしまいか … 。」

との返事でした。

 

… 寂しいのお …

木立前の冬景色(右上写真)が、私の気持ちにいっそう拍車をかけました。

【出世を急がぬ男たち】小島直記著 を読む

【出世を急がぬ男たち】小島直記著:新潮社

【出世を急がぬ男たち】小島直記著:新潮社(右写真)を読み、印象に残ったくだりを紹介します。

… いかなる分野にあっても、しろうと臭さの証拠はことの成行が苦しくなったとき狼狽することである。プロの特徴は、緊急時における有能さであり、軍人としての技術はほとんど全面的に、五里霧中の戦闘時にあって的確な判断をくだすところにある。 … P21
※ 第2次大戦時のドイツのフォン・ルーン将軍の言葉を引用

… 向学心は学校で賞賛される最大の美徳で、野心に裏づけられた努力さえあれば道はひらけるというすすめは、不安定なサラリーマン子弟の多い土地柄では現実的であった。しかしその雰囲気は、周囲の自然を手ごたえたしかな実在とし、現在も自分の背骨にしっかりと存在するサムシングにしてくれる一番大事なものを、決定的に失わせた。 … P46
※ 中野孝次氏〈作家〉の言葉を引用

… 昔から日本人は学校を出ると本を読まない … … ほんとうに自分の心に響くところがあっての勉強でなく、有利な社会コースに乗るための、目先の手段としてだけの勉強という要因が多いのではないだろうか。 … P152
※ 渡部昇一氏〈英語学者〉の言葉を引用

… 定年延長は、働く意欲をもつ人への福音にちがいないが、大切なことは、そこにおいて果たすべきテーマを、定年前からもっていたかどうかであろう。新田〈次郎〉、杉山〈吉良〉の極北における格闘とその成果は、そのことを改めて考えさせてくれるのである。 … P237
※ 新田次郎:作家 , 杉山吉良:写真家

 

著書名【出世を急がぬ男たち】だけを見ると、勤め人を対象に書かれているように思われる。

が、定年した人にとっても読み応えのある本である。

再読してみて、小島氏の厳しさと温もりを改めて感じた。

勤めている人、勤めを終えている人、勤め以外の仕事をしている人、学生 … … etc.

どの人が読んでも、 ” 生涯学習 ” もっと広くいうと、 ” 生き方 ” の書になり得ると思っている。

【人生まだ七十の坂】小島直記著 を読んで

【人生まだ七十の坂】小島直記著:新潮文庫

【人生まだ七十の坂】小島直記著:新潮文庫(右写真)を読んで印象に残ったくだりを紹介します。

 

… 〈森〉鷗外さんが陸軍という組織の中にいて、非文学的な処世術を使ったところにもとがあった、というほかはありません。早く陸軍を去ればよかったのです。それをいやいやながら、山県〈有朋〉さんなどにお世辞をいいながら定年までつとめて、軍医としての最高の地位を占めておいて、死ぬ間際になってそのことでグチをのべ、ダダをこねる。遅すぎるし、女々しすぎる。〈正岡〉子規さんの 「月給40円」の方がはるかにいさぎよく、男らしい、というのが二人の「遺言」から見た私のいつわらぬ感想なのです。 … P123

 

… 「『技術者はつぶしがきく。第二の人生のためには、何か専門の技術を身につけておくべきだ』とは、よく耳にする言葉である。
だが、その通念にとらわれることはない。それは、老後をまず『器』や、『受け皿』の問題として考えることに似ているからである」
「かんじんなのは、前向きに生きる情熱である。情熱があって、技術は後からついてくる」 … P147
※ このくだりは、【人生余熱あり】城山三郎著 より、著者〈小島氏〉が引用したものです。

 

… 何かを捨てなければ、見えないもの、つかめないものが人生にはあります。何もかも、というパーフェクト・ゲームは人生にはないのです。問題は、何のために、何を捨てるかだ、ということをこのエピソードは教えていると思います。 … P199
※ このエピソードとは、電力の鬼と言われた松永安左エ門が死の直前に『不失恒心 不守恒産』の書をしたため、ある出版人におくったという話です。

 

久々に小島氏の著書を読み〈三読目?〉、身も心も引き締まる思いです。

懐かしくなり、物置から氏の他の著書【出世を急がぬ男たち】を引っ張り出してきて読んでいる〈再読〉ところです。

読了後、紹介いたします。

杉の皮・枝・葉を焚付けにするのも楽し

杉の皮〈左上〉 杉の枝〈左下〉…今日台付き丸ノコで短く切りました。 杉の葉〈右下〉

昨年末に拾い集めた杉の枝がようやく乾きました。

※ 薪ストーブの焚付けにと拾い集めた杉の枝でしたが、湿っていましたので、物置に20日近く置いてあったのです。

それらを台付き丸ノコで、30㎝ほどの長さに切りました。

 

薪ストーブというと、ストーブ本体や薪に目が行きがちです。

雑誌などを見ても、どこのストーブがいいとか、広葉樹の薪が最高とか、主にそのようなことが書かれています。

はじめのうちは私もそうでした。

が、7シーズン薪ストーブを使ってみて、【焚付け】を軽視できないことに気づきました。

※ 【焚付け】: 火をたやすく燃えつかせるために用いる枯柴・こっぱなどの類 … 広辞苑第六版より

冬の寒い朝、焚付けに失敗すると、煙たくなるわ体は冷えるわで焦ってしまい、体にも心にもよくありません。

といって、新聞紙を大量に使う気もなく、着火剤にお金をかける気もありません。

 

すぐ近くに所有する杉木立がありますので、そこにある枯れ葉や小枝を拾い集めて焚付けとして使っています。

杉の皮は、伐採した木の幹から剥がれたものを利用しています。
〈杉の幹を短く切って1年ほど積んでおくと、しぜんに皮が剥がれます。〉

雪の日に物置小屋で、杉の皮や枝や葉に囲まれて作業をするのも楽しいものです。(右上写真)