一週間ぶりの雨です。
午後小降りの合間に木立をひと回りすると、山桜の根元の周りに集まるように花びらが散っていました。(右写真)
※ ちょうど花びらが散ろうとしていた時機に雨に打たれ、無風状態だったのでそのようになったのかな?
〈昨日まではほとんど散っていなかったのに〉
散った花びらを見て、ふと
“ どうしてこんなに桜に惹かれるのだろう ”
と思いました。
それは私だけではなく、ほとんどの日本人にも当てはまるようです。
現にテレビでは、「今日はどこそこが桜の満開状態です」といった報道が毎日のようになされています。
そして、「コロナのために花見に行けなくてとても残念だ」という声もよく聞かれます。
千年以上前にも桜に対して特別の思いを寄せていた人がいました。
在原業平が次のような歌を詠んでいます。
” 世の中に たえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし ”
【現代語訳】
この世の中に、全く桜というものがなかったなら、春を過ごす人の心はどんなにのどかであることでしょう。
… ネット:意味と文法・品詞分解/古文by走るメロスより …
年老いた方が、
「来年も桜が見られるだろうか」
とおっしゃることがよくあると耳にします。
チューリップでもヒマワリでもなく ” 桜 ” なのです。
桜に惹かれるような何かが、心のどこかにあるんでしょうな。