【世界は経営でできている】を読む

【世界は経営でできている】岩尾俊兵著:講談社現代新書

【世界は経営でできている】岩尾俊兵著:講談社現代新書(右写真)を読み、印象に残った箇所を紹介します。

… 貧乏とは、お金、時間、知識、信頼といった資源の収入と支出のバランス〈均衡と調和〉が崩れた状態を指すと考えていいだろう。 … P25

… 「自分にとっての目的は何なのか」「いまやろうとしていることは本当にその目的の役に立つのか」を問い直す必要があるだろう。 … P145

… パソコン画面上の金融資産の含み益は、利益を確定させて現金を手にするまでは単なるまやかし/まぼろしに過ぎない。
慣れない投資が長期にわたって上手くいくほど世の中は甘くない。 … P151

… お金は使ってはじめて、製品やサービスと交換してはじめて、意味があるからだ。何にもお金を使わずに節約生活を続けて、ある日ぽっくり逝ってしまったらそれこそ一番の無駄遣いである。 … P152

… 他者と自己を同時に幸せにする価値創造でしか、個人にも集団にも恒久的に幸せは訪れない。  … P194

 

著者の岩尾俊兵氏は新進気鋭の経営学者〈慶應義塾大学准教授:平成元年生まれ〉である。

彼は、「本来の経営は、他者と自分を同時に幸せにするという究極の目的に向かってなされる営み」と言う。

若い頃、「企業は利益を生み出すマシーンだ」というようなことを聞いた。

その落差に驚いている。

 

… 他者と自分を同時に幸せにする … 

岩尾氏は研究に研究を重ねてそのような結論に至ったと思われるが、一般の日本人の中には、日々の暮らしを通してごくしぜんにそう考えるようになった人もいるのではないだろうか。

現実には自分のことで精一杯で、他人にまで十分に考えが及ばないことが多いが … 。 

漠然とした言い方になるけど、

… ていねいに生きていく … ってことかな。