【遺言】【還暦からの底力】を再読する

【遺言】養老孟司著:新潮新書〈左〉     【還暦からの底力】出口治明著:講談社現代新書〈右〉

【遺言】養老孟司著:新潮新書と【還暦からの底力】出口治明著:講談社現代新書(右写真)を再読しました。

両著書で印象に残った箇所を2つずつ紹介します。

 

【遺言】より

… 言語は「同じ」という機能の上に成立している。逆に感覚はもともと外界の「違い」を指摘する機能である。そう考えれば、感覚が究極的には言語化、つまり「同じにする」ことができないのは当然であろう。
そこをなんとか伝達可能にしようとする最前線の試み、それがアートだとも言える。 … P117

… コンピュータにできることを、ヒトがする必要はない。コンピュータと将棋を指したりするのは意味がない。私はそう思う。百メートル競走を、だれがオートバイと競うのか。走るのに特化した機械と、ヒトが争う必要はない。ゼロと一とで書かれ、アルゴリズムで動くような思考を、コンピュータと競う必要はない。 … P173~174

 

【還暦からの底力】

… 要するに「来る者は拒まず去る者は追わず」で、緩く扉を開いているだけです。自分にアクセスしてくる人は、自分のことを面白いと思ってくれているのだから、ありがたいと思って受け入れる。自分から去るということは、その人にとって自分は魅力がないということなので、追いかけても仕方がない。 … P85

… … 年齢が高くなればなるほど「何をいまさら」と思う人がいるかもしれません。しかし、皆さんが一番若いのはいまこの時です。明日になったらまた1日、年を取ってしまいます。どんな年齢の人でもいまこの時が一番若いのですから、思い立ったらすぐ行動することが大切です。 … P233

 

プレハブにある本を整理していたら、上記2冊が目に留まりました。

外は雪が降っていて寒く、外出する気にもなれず、ほぼ終日薪ストーブの傍らで再読していました。

※ 【遺言】については、当ブログ記事で一度紹介しています。
〈2018 1.11付ブログ記事『【遺言:養老孟司著】を読んで』参照〉

 

本を読んでいて目が疲れると、薪のゆらめく炎を見たり … 窓外の冬景色を眺めたり … 天井をボーと見つめたり … と、

久しぶりにじっくりと本を読みましたわ。