【バッタを倒しにアフリカへ】を読む

【バッタを倒しにアフリカへ】前野ウルド浩太郎著:光文社新書

【バッタを倒しにアフリカへ】前野ウルド浩太郎著:光文社新書(右写真)を読み、とくに印象に残った箇所を紹介します。

 

… 今後、私がとるべき道は二つ。日本に帰って給料をもらいながら別の昆虫を研究するか、もしくは、このまま無収入になってもアフリカに残ってバッタ研究を続けるか。決断のときが迫っていた。
… … 日本に戻り、別の昆虫の研究をするポスドクとして誰かに雇ってもらえれば給料はもらえるが、それは心底やりたいことではない。一方、このままアフリカに残ると収入はないが、自分の好きな研究ができる。夢と生活を天秤にかけてみる。 … … もし自分が去った後にアフリカでバッタが大発生しても、すぐには駆けつけられない。そんなことになったら一生後悔するのは目に見えている。 … … 後悔は私の心を一生曇らせるだろう。 … P260~261

 

著者はバッタの研究者で、アフリカのモーリタニアという国の砂漠〈サハラ砂漠〉でフィールドワークをしている。

短期契約〈契約更新なし〉の身分ゆえ、契約が切れると無収入になってしまう。

アフリカに残って研究を続けたい、というのが彼〈著者〉の本心なのだが、生活費、研究費が入らなくなったらそうも言ってられない … 。

上記の引用箇所は、その心の葛藤場面である。

 

・心底やりたいことではないけど、お金が入ってくる。
心底やりたいことだけど、お金が入ってこない。

大半の方が、人生のどの時点かにおいて選択を迫られたことがあるのではないでしょうか。

 

ちなみにその後の彼は、情熱、実績等が認められ、ある大学の研究機関にてバッタ研究が続けられることとなり、現在は国立の研究機関でお仕事をなされているとのこと。

 

今回の感想は、タイトル【バッタを倒しにアフリカへ】と少しずれるものになってしまいましたが、
著書の中身は、バッタ〈とくにサバクトビバッタ〉の生態について満載なのは言うまでもありません。
おもしろい本でした。