そうこうしているうちに放置状態の山林に

〈写真の一部が〉私の所有する山林

3日ぶりに隣の集落に所有する山林に行きました。

※ 前回の山林行きにつきましては、1月17日付ブログ記事『足腰のしっかりしているうちに山林の確認を』ご覧ください。

 

前回は、イノシシの大きな足跡を見て、すごすごと引き返しました。

で、今回は、勇を鼓して笹やぶの中を分け入って行きました。

が、ガサッという鳥が飛び立つ音だけで体がこわばるという有様 … 。
〈ホントに気のちっこいジイサンですな!〉

目指すは、エベレストでもなく、富士山でもなく、

目の前〈70~80m先〉にある自分の所有するちっぽけな山林。(右上写真)

 

笹やぶを抜けました。

… … が、

今度は、密集した葦やススキや低木が行く手に立ちはだかり、進めなくなってしまいました。

そこは自分の所有地でありませんので、それらを勝手に切り倒すこともできませんでした。

ということで、

今回も、自分の所有する山林に立つことができませんでした。

… 固定資産税〈スズメの涙ほどですが〉をしっかり納めているのに、そこに立つことすらできない …

山林を道沿いに所有している人ならまだしも、そうでない人は、ほとんど私と似たような状態だと思われます。

で、そうこうしているうちにみんな年をとり、山林へも行けなくなり、そして、放置状態となっていく … 。

今のうちになんとかしたいと思っているのですが … 。

【生きがいについて:神谷美恵子著】を読む

【生きがいについて】神谷美恵子著:みすず書房

昨日、今日と【生きがいについて】神谷美恵子著:みすず書房(右写真)を読みました。

印象に残ったくだりを紹介します。

① … 〈生きがいの特徴〉第1の明白な点は、生きがいというものがひとに「生きがい感」をあたえるもの … … 。 第2の特徴は、 … … 実利実益とは必ずしも関係がない … … 。 第3に … … 「やりたいからやる」 … … 。 第4に … … 個性的なもの … … 。借りものやひとまねでは生きがいたりえない。それぞれのひとの内奥にあるほんとうの自分にぴったりしたもの … … 第5に、生きがいはそれを持つひとの心にひとつの価値体系をつくる性質を持っている。 … … 第6に … … そのひと独自の心の世界をつくる。 … … P81~83

② … 生活のために働いていなければ人間としての値打ちがないということならば、世のなかには、ほかにも同列のひとがたくさんいるはずであるが、彼らはみな価値がないことになるのであろうか。
こういうものの考えかたの根底には、人間の価値は経済力によってきまる、という価値判断がある。 … P166

③ … 私たちは幸か不幸か現世のなかで自分の居どころをあたえられ、毎日のつとめや責任を負わされ、ひとや物事から一応必要とされて忙しく暮しており、そのおかげでこの虚無を、この「空」をなんとか浅くまぎらしている。どうして私たちではなく、彼ら〈長島愛生園のらいのひとたち〉が、何一つまぎらすものもなく、はだかのままで毎日この恐ろしい虚無と顔をつきあわせていなくてはならないのであろうか。
この問いに答はないのであった。答のないことを自覚する者は、自己陶酔に安住することを許されず、この虚無を克服するすべを、社会のありかたのなかにも、毎日の生活のいとなみかたのなかにも、心の持ちかたについても、探求しつづけなくてはならない。 … P279

【感想】
①について
「生きがいの特徴」について、細かく具体的に説明されていましたので、よくわかりました。
②について
定年退職後、稼ぎのない自分に価値がないのではないかと思ったことがありました。
著者〈神谷氏〉の文章で癒されました。
と同時に、自分が抱いていた価値判断に気づかされ、至らなさを感じました。
③について
長島愛生園のらいのひとたちだけでなく、〈自分も含めて〉職を離れたひとたちにも当てはまることではないでしょうか。
” 答えはない ” 故に ” 探求しつづけなければならない ”
おっしゃる通りだと思います。
私の探求している姿につきましては、
今後も、本ブログで、お伝えしていきたいと思っています。

温かいところでじっくり本を読めるのがいい

終日薪ストーブの傍で本を読みました

北風強く、断続的に雨。

室内で本を読むことにしました。

〈午前〉9時ごろから〈午後〉5時ごろまで、薪ストーブの傍で読んでいました。(右写真)

” 室内 ” といえば、ふつうは住宅の部屋の中を想像しますが、本ブログ記事では、プレハブ内を指しています。

プレハブは、6年前、木立前に設置しました。
5m×5mほどの広さの中古のものです〉

そして、設置して1年後、薪ストーブを取り付けました〈自分で〉。

で、その
 ” 薪ストーブ ” も、

欧米の家庭で使われているような高価なものではなく、

ホームセンターに積み上げてある鉄板製の時計型のものです。
〈ストーブ本体だけなら税込みで5,000円ほど〉

隣接する家はなく、煙や臭いの苦情もありません。

燃料の薪にしても、すぐ目の前の木立に10年分はありそうです。
〈薪づくりも楽しみの一つです〉

室内では、工作をしたり、BDを視聴したりといろいろなことができます。

が、今冬は、なぜだか今のところ読書オンリーという感じです。

安上がりで見た目も今一つのプレハブと薪ストーブ。

… … でも、

燃料代のことを一切心配することなく、

冬の寒い日でも、温かいところで、

適当にお茶やコーヒーを飲みながら、

そして、時折窓外の景色や薪の炎に目を休めながら、

時間を気にせず、好きな本をじっくり読めるのはいいですね。

足腰のしっかりしているうちに山林の確認を

大きなイノシシの罠が! … この400mほど先に所有する山林が

やっと晴れました。

昨日までの5日間連続の読書がようやくストップしました。

※ この5日間、1日1冊のペースでした。
まだ、それなりに体力、集中力が残っているようです。

 

で、今日は、久しぶりに隣の集落に所有する山林に行ってきました。

マムシが冬眠しているこの時期に行ったのですが、

… なんと、 いきなり大きなイノシシの罠が!(右上写真)

所有する山林は、罠から400mほど先の方にあります。

車で行かれないことはないのですが、途中で回転できるようなスペースがありませんので、戻りはずっとバック運転ということになります。

一度それで懲りていますので、それ以後は歩いています。
〈軽トラならよいのですが、あいにくワンボックスカーですので〉

で、今回も歩いて行きました。

奥に行くにつれ、道幅がだんだん狭くなり、

おまけにイノシシの足跡もあるではありませんか!

人気〈ひとけ〉は全くなく、時折鳥の鳴き声が聞こえるだけ … 。

そして、所有する山林近くになると、笹が道を蔽っていて行き止まりの状態 … 。
〈年々笹の生える面積が広がっています〉

ということで、またまた自分の所有地に立つこともできず、遠くから眺めるだけで帰って来ました。

まだ足腰のしっかりしているうちに、所有する山林を確認したいと思っているのですが … 。

【「生きる」という贅沢:淀川長治著】を読む

【「生きる」という贅沢】淀川長治著:日本経済新聞社

5日連続の雨天で、またまた今日も読書 … 、

【「生きる」という贅沢】淀川長治著:日本経済新聞社(右写真)を読みました。

印象に残ったくだりを紹介します。

… 私は家には内緒で、東京の「映画世界」編集部ではたらいていた。よくはたらいた、と言うより、とてもうれしがってはたらいた。右も映画、左も映画、はたらいていることすべてが映画だった。こんな幸福なことはないと毎日が感激だった。 … P69

… 毎日のように映画を編集室で語り合えることがうれしかった。誰ひとり夜6時ごろかえる者はなく、8時、9時まで遊んでいるかのような楽しい仕事だった。 … P70

… 私ひとりで両親をみるという苦しさ。それなのに映画会社につとめていることで極楽がいっしょにある思い、それも80パアセントが極楽くらいの楽しさ。 … P99

… もう私も89歳が目のまえに迫ってきた。 … … 思えばテレビというものが生まれ、私でさえもひっぱり出されて「ララミー牧場」、つづいて「日曜洋画劇場」をお受け持ちし、「日曜洋画劇場」はもうこれで30年をこえている。それなのに今夜録画(撮影)するという日は気がひきしまり、心配だ。しかしこれが老いをふせぐのかもしれぬ。 … P165

… … 月ばかりでない。きらめく星も、そして夜が明けて真赤な火のかたまりのように昇ってくる太陽も「あーッ、きれい」と見とれてしまう。生きていてよかった。この胸ドキドキ出来る嬉しさの持てることは! … P200

 

40数年前、日曜洋画劇場をよく見ていました。

そのときに、著者〈淀川氏〉が、わかりやすく、しかもおもしろく映画解説をなされていたのを思い出します。

今回、氏の本を読み、

『好きこそ物の上手なれ』を地で行った人なんだと、改めて思いました。

また、本のタイトルも、氏の人生観そのものと感じました。

読んだこちらの方も、なんだか嬉しくなりました。

では、

… サヨナラ,サヨナラ,サヨナラ …