雨が降る前に

ふるいにかけた灰

朝、親戚から、

「 … 今日、ウチの年寄りと〇〇に野菜苗を買いに行くつもりやったけど、急に田植えの手伝いを頼まれて、そっちに行かんならんのになったんや。明日雨なんで前倒しになったちゅうことや。 … で、悪いけど〇〇まで年寄りを連れて行ってくれんかのお … 。」

との電話がありました。

〇〇といえば、たくさんの苗を扱っているJA〈農協〉の販売店 … 近いうちに私も行くつもりでしたので、OKの返事をしました。

 

〇〇に着くと満車状態に近く、お客さんだらけ。

それらお客さんに混じって野菜苗を見て回っていると、

「明日雨やし、今日植えればちょうどやな … 。」

というような声がけっこう聞かれました。

… 確かに …

結局私は一つも買いませんでしたが〈畝をまだつくってないのです〉、いろいろな新鮮な緑色の苗に囲まれているだけで楽しく、
苗のボットが入った箱を大事そうに抱えて帰って行くお客さんの様子を見ていると、私までうれしくなりました。

 

木立に戻ってくると、近くの畑で、集落の人がカボチャを植えるための準備をしていました。

「雨が降ったら畑がぐちゃぐちゃになるし、今日のうちに整備しておかないと。」

とのことでした。

私も、乾いているうちにと先日の焼却の灰をふるいにかけて容器に納めました。(右上写真)

 

みなさん、雨が降る前にすることが、それぞれありますな。

ジャガイモの芽かき

今のジャガイモの様子

ジャガイモの茎が10㎝を超えるまでに成長しました。(右写真)

いよいよ芽かき … ジャガイモの芽かきは、茎の丈夫そうなものを1~2本残し、他は取り除いてしまいます。

そうすると、大きなジャガイモが穫れます。

ジャガイモをつくるようになってから、毎年そのようにしてきました。

 

… が、集落の野菜づくりの上手な方が、次のように言っているのです。

「ジャガイモの芽かきをすれば、そりゃー、でかいジャガイモが穫れるわ。 …  そやけど、わしんとこみたいに年寄り夫婦だけの家〈うち〉には、もうでかいジャガイモはいらんのや。食べ切れんのや。 … むしろ手頃なでかさのジャガイモの方が扱いやすいわ。 … で、今は昔ほどていねいに芽かきをしとらんのや … 。」

 

… 一理ありますな …

私のところも、今や年寄りばかりの4人暮らし。

子どもたちが家にいた頃に比べ、まずお米が減らなくなりました。

他、お菓子、果物、飲み物 … 等、いつまでも残っていることがよくあります。

ひょっとしてジャガイモも同じかも … 。

※ 〈プレハブで〉昼食にジャガイモを茹でて食べることがありますが、たしかに大きいものより手頃な大きさのものの方がすんなりと食べられますな。

 

家で料理をするのはほとんど妻 … ジャガイモの大きさについての思いを聞いてみようか。

それから芽かきをすることに。

ものには言い方がある

今春最後の〈木立の〉山桜 … 雨が降る前〈午前8時頃〉に撮ったものです

予報では午後から雨だったはずでしたが、〈午前〉9時過ぎから雨が降り出しました。

止む気配もないので、予定していた草刈りを諦めてプレハブに入りました。

ストーブのそばで椅子に座りながら窓外の雨の景色を眺めていると、ふと昨日訪ねて来た知人のことが思い出されました。

 

彼〈知人:私より1歳年上〉は、雇用延長を終え、フリーの身になって2年目。

現在〈彼の〉集落の世話係をしています。

その彼に、ある人が次のように言って来たそうです。

「あんた、今度、在所〈集落〉の世話係になったそうやな。 … 〇〇の交差点やけど、この間わしが進もうとしたら、他の車が全然止まらんとって横切って行ったんや。 … ホントに危なかったわ。 … どっちが優先道路なんや。はっきりさせんと、そのうちに事故が起こってしもうわ … 。」

まじめな彼は、役所に赴いていろいろ聞いてきたとのこと。

で、彼が最後にポツリと言ったのは、

「そりゃー、たしかに世話係の仕事かもしれんけど、ものには言い方ちゅうもんがあるわな … 。」

… 同感 …

 

木立の中で最後に咲き始めた山桜が満開を迎えようとしています。(右上写真)
〈例年より10日ほど早いですな〉

春の青空に映えるさわやかな花です。

” ものの言い方 ” も、そのようにありたいものですな。

1日半ぶりの屋外作業

午後はニンニク畑の草むしりをしました

正午近くから日が差し始めました。

で、外に出ようとすると、ちょうど父の知人が夫婦連れで訪ねて来ました。

「おはようございます。 … 昨日、お父さんから電話をいただいたんです。 … タラノメとコシアブラが食べ頃やし、採りに来んかって。で、雨も上がったんで、採りに来たんですが … 。」

「ああ、どうぞ。 … おかまいできませんが … 。」

※ 毎年のように訪ねて来ていて木立の様子はよくわかっているので、お任せ。

 

30分ほどするとプレハブに顔を出し、タラノメとコシアブラで膨れたそれぞれのレジ袋を見せながら、

「たくさん採れました。ありがとうございます。」

と言って、うれしそうに帰って行きました。

 

午後は、ニンニク畑の草むしりをすることに。

今春は暖かい日が多いせいか、桜の開花同様、草の伸び具合も例年より10日ほど早いようです。

とくに昨日から今朝にかけての雨で一挙に伸びたような気がします。

草むしり用の台車に座りながら、のこぎり鎌で草の根元をくじるようにして抜いていきました。

雨の後で地面が軟らかくなっていたので、コボッ、コボッと簡単に草が抜けました。

3時間余りで、一輪車2台分の草をむしりました。(右上写真)

夕方まで続けたかったのですが、手がかじかんできたので、4時過ぎに後片付けに入りました。

1日半ぶりの屋外作業でした。

自分がホントにしたいことをすればええ

今日も無事に一日が終わりそうです        2023 3.22 5:15PM 木立前で

草むしりをしていると、知人が訪ねて来ました。

これまた昨日訪ねて来た知人同様、久しぶりでした。

「久しぶりです。前を通ったので寄らせてもらいました。」

「ああ、ちょうど草むしり止めようと思うとったところや。まあ、中へ入れや。」

 

「前を通ったって? 近くに何か用事でもあったんか。」

「ええ、この4月から高齢者体操教室の参加者の送迎バスを運転することになったんです。 … それで、順路を確認していたら、ちょうど〇〇さん〈私のこと〉の木立前に来たんで、寄らせてもらったというわけです。」

「そうか … 年金もらえる歳なのに … おまけに子どもも仕上がっとるのに、まだ働くんか … 。」

「ええ、〇〇さんのように木立の手入れが好きなら、そのようにするんですが、私にはどうも … 。」

「それでええんや。 … 自分のホントにしたいことをすればええんや … 。」

 

今日来た知人〈65歳〉は、アルバイト。

昨日来た知人〈67歳〉は、ボランティア。

そして、私〈66歳〉は、木立の手入れ。

かつては3人とも勤め人だったのに、定年後は見事に生き方が分かれてしまいましたな。

でも、これでいいんじゃないかな。

… 自分がホントにしたいことをすればええ …

夕日を見ながらそう思ったのでした。(右上写真)