【時代の風音】より

【時代の風音】堀田善衛,司馬遼太郎,宮崎駿著:UPU

雨が止まず屋外作業ができないので、つい、立て続けにユーチューブを見てしまいました。

今流行っている新型コロナウィルス感染症に関するものばかりです。

いろいろな方が登場し、政府の在り方や今後の経済状況について、それぞれの考えを述べていらっしゃいました。

それらを見聞きしているうちに、この冬に再読した【時代の風音】堀田善衛,司馬遼太郎,宮崎駿著:UPU(右上写真)を思い出しました。

※ 【時代の風音】の内容は、堀田善衛氏と司馬遼太郎氏の対談で、宮崎駿氏がセットしたものです。

その中で、司馬遼太郎氏が、『日本人のありよう』について述べている箇所があるのですが、

今回のコロナ問題にも当てはまりそうでしたので、紹介します。

… … 弱気な発言は全部だめ。会議をして、こんな戦争〈太平洋戦争〉やっちゃいけないという発言したら、少将になる人でも大佐どまりです。しかも上の人の意に沿うように組織ができあがっているから、ナチと本気で戦ったダールのような自己完結した人が一人もでなかった。上にも下にも。 … P163

… 英語圏では、はっきりと沈んだとか、何人殺されたという言葉をちゃんと普通に使うのに、日本は玉砕したとか雅語に近くなる。とにかく言葉で巧みに本質をすり抜けるようにできていますですね。 …P163~164

… フランシスコ・ザビエルが感動的に書いていますが、ヨーロッパでは富に栄える者のみが正しくて、貧しい者はそのことを恥じるけれども、この国の民は、貧しさを誇りにしている。これはクリスチャンになるにふさわしい民族だということを報告しています。
 そもそも日本人は、ここ最近のようにこんなに富を得ようとは誰も思ってなかった。どちらかというと、われわれは千数百年来、食っていければいいという理想だけを持っていましたし、江戸時代の侍も明らかにそうでした。これは万人がそうでしたね。時々、奇妙な人が成金になるだけで、その人をばかにしていました。そういう意識があるかぎり、日本人は大丈夫だと思いますね。 … … P165~166

古文の勉強を始めました

車庫に置いてあった古語辞典と受験用参考書

今年に入り、世阿弥や西行に関する本を読みました。

※ それらの詳細につきましては、2月と3月のブログ記事をご覧ください。

 

で、文語文といっても、現代語訳が付いていますので、読めるには読めるのですが、

理解が浅いところで止まってしまうようで、物足りなさを感じました。

と同時に、学生時代に古文をまじめに勉強しなかったことを悔いました。
〈ゴメンナサイ。古文だけでなく、すべての教科でした。〉

幸いにも時間はありますので、古文の勉強をやり直すことにしました。

そして、偶然にも、

車庫に、子どもが使っていた古語辞典と受験用参考書がありました。(右上写真)

表紙は少し汚れていましたが、中はきれいでした。
〈喜んでいいのかな?〉

この4月から朝刊〈日経新聞〉の購読を止めましたので、その時間を古文の勉強にあてています。

” おもしろいです ”
【そのわけ】
① ” したいからする ” ということが、何よりです。
② 語彙、知識、経験等が多くなっているせいか、若い頃ほど文語文に対する違和感がない。
③ 若い頃は外国のものに憧れるきらいがあったが、加齢とともに和のものに回帰しているのかも。

 

【方丈記】【徒然草】を文語文でスラスラと、

そして、

【歎異抄:たんにしょう…親鸞の語録】もマスターしたいと思っています。〈浄土真宗の門徒ですので〉

ともに花や月を愛でたい!

木立の斜面を削って平らにする作業に取りかかりました

前回のブログ記事で、「食べ物を優先して花を後回しにする」ようなことを書きました。

投稿した後、

ふと昨年の夏のことを思い出しました。

… あの猛暑の日が続いたときに、生活に潤いや彩りを添えてくれたのは、ヒマワリやアサガオではなかったか …

ということを。

で、昨日耕した畑には食べ物を植えることにして、花を植える場所を新たにつくることにしました。

さっそく木立の斜面を削って平らにする作業に取りかかりました。(右上写真)
〈5月半ばごろにヒマワリとアサガオを植える予定〉

 

話は変わりますが、

明日〈4月8日〉、晴れればスーパームーンが見られるそうです。

【スーパームーン】
月が最も地球に近づいたときに、満月〈または新月〉の形になった月の姿。
遠い満月のときに比べ、30%ほど明るく、14~15%ほど大きく見える。
… ネットより

今日も明日もそれほど変わらないと思われますので、

〈19:10〉、ブログを書く手を休めて外に出て見てきました。

東の空に堂々とした立派な月が浮かんでいました。
〈自宅に帰るとき、再度たっぷり味わいます〉
〈予報では明晩は雨とのことですので〉

 

都会ではコロナ感染者の増加で、たいへんな状況になっているようです。

私の〈都会にいる〉子どもや孫を含め、みなさんが心配です。

ともに花や月を愛でたい!

日本経済新聞の定期購読を止めたわけ

新聞記事を切り貼りしていたノート

20年余りにわたり購読してきた日経新聞を止めました。

購読時、これはと思った記事を大学ノートに切り貼りしていました。

で、” 新型コロナウィルス感染症 ” の記事に絞って言わせていただきますと、

今年の1月20日~3月31日の間に掲載された記事のうち、8記事をノートに貼りました。(右上写真)
〈8記事は、個人的に選んだものです〉

ちなみに、

①2月 5日付 新型肺炎世界経済に打撃〈FINANCIAL TIMES〉
2月 7日付 新型肺炎、中国の暗部再び〈techScrollAsia〉
2月14日付 新型肺炎「王朝」の危機〈FINANCIAL TIMES〉
2月22日付 「経済大国」中国脆弱な医療露呈〈Asia を読む
⑤3
月12日付 コロナ危機 かすむ「中国の夢」〈グローバルオピニオン
月23日付 新型コロナと生活必需品の価値〈大機小機
⑦3
月20日付 コロナ対策 政府の出番〈FINANCIAL TIMES〉
月24日付 新型コロナ最悪に向かう米中関係〈The Economist

です。

たくさんの人々の生活が混乱し、

かつ生命が脅〈おびや〉かされている有事に、

その元凶ともなっているコロナに対し、

日経新聞社独自の記事がほとんど見られないのはなぜでしょう?

それが止めるに至ったわけです。

【無名の人生:渡辺京二著】を読む

【無名の人生】渡辺京二著:文藝春秋

終日雨でした。

【無名の人生】渡辺京二著:文藝春秋(右写真)を読んで印象に残ったくだりを紹介します。

… 人間の一生には幸福も不幸もあるけれど、その評価は、自分で一生を総括してどう考えるかの問題だということになります。他人が判断できることではありません。幸福度を客観的に測る基準などないからです。 … P71

… もう少し漢文をやっておけば、もう少しましな文章が書けたろうにと悔やまれます。
こうした表現力の劣化、幼稚化をいかにして食い止めるか。それが、今後の課題となるでしょう。なぜなら、人間というのは言葉の動物ですから。言葉の能力が落ちると、日本語の文化も、個人の人生も貧しくなってしまうからです。 … P139

… われわれは、みな旅人であり、この地球は旅宿〈りょしゅく〉です。われわれはみな、地球に一時滞在することを許された旅人であることにおいて、平等なのです。 … P172

… 人間、ことさら死生観を持たなくても、生きるときは生き、死ぬときは死ぬのです。そうなるまで精一杯努めればいい。ばたぐらうもよし、わがままを発揮するもよし、人によって様々なのが人生の面白さでしょう。 … P182~183
『ばたぐらう』 … 暴れたりもがいたりする〈熊本の方言〉

 

歳とともに ” 人生 ” ” 死 ” を意識することが多くなりました。

で、渡辺氏の著書【無名の人生】読みました。

コチコチになって構えることもないんだなと、気持ちが和らぎました。

ただ、P139のくだり〈上記〉の
… 言葉の能力が落ちると、 … … 個人の人生も貧しくなってしまう … … の箇所が気になりました。

死ぬまで勉強ですね。