【金島書】を読みたい気持ちがますます募る

立原正秋全集第24巻〈角川書店〉とその箱

前々回のブログ記事で、【金島書:世阿弥著】を読みたいと書きました。

〈菜園横の〉物置に【金島書】がないか見に行ってきました。

ありませんでした。

で、そこの本棚に並んでいた本の背表紙の中に『立原正秋〈小説家1926~1980〉』の名前を見たとき、ふと、氏が、世阿弥について書いていたことを思い出しました。

【金島書】に関わるような箇所がないか、ページをめくっていると、次のようなくだりに目が止まりました。

… … 七十二歳で佐渡に流されるまで、次男の元能が藝道を捨てて遁世し、長男の元雅が伊勢で客死している。私が世阿弥の生涯でもっとも心惹かれるのは、彼が仙洞御所演能を禁じられた六十七歳以降である。 …
立原正秋全集 第二十四巻(右上写真) P94より

【金島書】を読みたい気持ちがますます募りました。

確かに【秘花:瀬戸内寂聴著 新潮社】からも世阿弥の晩年の暮らしぶりがわかるのですが … 、

※ 彼女も、世阿弥の晩年に関しては、【金島書】をはじめ資料があまりにも少ないので、どう小説にまとめ上げるのか苦心されたとのこと。
〈このことはネットで知りました〉

 

世阿弥の場合は、どちらかというと人災でしたが、

私たちは、現在、地震、津波、洪水 … 等、想定外の自然災害にいつ巻き込まれてもおかしくない時代に生きています。

自分がそのような事態に遭遇したとき、どう生きていくのか?

世阿弥の晩年における生き方を探ることに、意義があると思っています。

世阿弥の【金島書】が読みたくなりました

この4日間、世阿弥に関する本5冊を〈左から順に〉読みました。

この4日間冬らしい日が続いています。

寒さ〈最高気温3~4℃〉にかこつけ、プレハブにこもっています。

読書オンリーといった感じの生活です。
〈昨日の午後のみ、集落の文書作成に時間を割きました〉

世阿弥に関する本を5冊読みました。(右上写真)

読んだ順にいうと、

①【新訳 風姿花伝】世阿弥著・観世清和編訳:PHP研究所
②【処世術は世阿弥に学べ!】土屋恵一郎著:岩波書店
③【秘花】瀬戸内寂聴著:新潮社
④【まんがで楽しむ能・狂言】増田正造監修:檜書店
⑤【夢幻抄】白洲正子著:世界文化社

です。

※ 上記④⑤については、世阿弥に関する箇所のみ読みました。

おかげさまで、

” 初心忘るべからず ” ” 秘すれば花 ” … 等、日頃よく耳にする言葉について、世阿弥の言わんとしていたことを改めて知るところとなりました。

と同時に、現役で働いている方にぜひ読んでいただきたいと思いました。
〈現役時に読まなかった自分が言うのもおこがましいかな?〉

で、現役を退いた私にとって最も心に残ったくだりは、

… 老年に至って島流しになることは、想像以上に辛かったに違いありませんが、創作欲が旺盛な世阿弥は、佐渡でも『金島書〈きんとうしょ〉』という謡曲を七篇作っています。 … … 一種の紀行文ともいえますが、そこには、 … … 静かな諦観に達したともいうべき透徹した明るささえ感じられます。そういう意味で、遠島の手すさびに書いたような『金島書』は、世阿弥を知る上に貴重な遺品だと思います。彼は単なる芸道の達人ではなく、人間としてみごとに完成した事実を物語っているからです。 …
【夢幻抄】白洲正子著〈上記⑤〉 P253~254より

でした。

※ 世阿弥の佐渡における生活の様子等については、【秘花】〈上記③〉の中で、瀬戸内氏の豊かな知識、想像力などがいかんなく披露され、読者を引き付けるべく内容となっています。

 

今度は【金島書】が読みたくなりました。

フキノトウが元気がないのは暖冬のせい?

早々と顔を覗かせたフキノトウですが、いま一つ元気が … 。

昨日、物置の本の整頓をしたついでに、世阿弥の【風姿花伝】を持って来ました。

以前から読みたいと思っていた本の一つです。

今日は、朝から荒れ模様の天気で外に出ることができず、ついさっき〈午後5時30分〉までその本を読んでいたという次第です。

二十六世観世宗家・観世清和氏の編訳及び説明もあり、とても読みやすい本です。
〈著書名:【新訳】風姿花伝 … PHP研究所 新書版〉

読了後、本ブログで紹介したいと思っています。

で、読書の途中、気分転換に、晴れ間を縫って、午前と午後にそれぞれ一回ずつ、木立を回りました。

午後〈4時過ぎに〉室外に出たとき、気温がグッと下がったのが感じられました。

外套を羽織って長靴を履き、傘を差しながら回りました。

淡雪が舞い散る中、冬枯れの景色に目を休めつつ歩いていると、フキノトウが増えているのに気づきました。

例年の今ごろは雪の下なのに、今年は暖冬のためか早い時期から顔を覗かせています。

先日も、父の友人が、フキノトウが出てないかと訪ねて来ました。

ある程度出揃った時点で、こちらの方から連絡すると伝えました。

近いうちに連絡しようかなと思っているのですが、

ただ、全体的に茶色っぽく、元気がないように見えるのが気になっています。(右上写真)

これも暖冬のせいですかね … 。

” おかげさまで ” の気持ちでいっぱいに

今日も物置で昼食をとりました

2か月ぶりの歯医者さん。

歯医者さんと菜園横の物置は近く、治療後、物置に寄って本を整頓することにしました。

本の整頓は、これで3日連続。
〈失礼! 1日目は拾い読みをしただけでした。〉

※ 1日目と2日目の本の整頓につきましては、前回、前々回のブログ記事をご覧ください。

 

歯の治療を終え、物置に入ったのは、10時ごろでした。

すぐに灯油ストーブを点け、本棚の本を見回すと、

「はたして、この中で、死ぬまでに読むのは何冊ぐらいあるやろか。」

との思いが、頭をよぎりました。

で、今後読みそうな本を、最も出し入れしやすい位置にある本棚に順に移し替えていきました。

作業は遅々として進まず、50冊ほど移し替えると、正午になってしまいました。

昼食は、冷蔵してあった茹でたジャガイモとカップうどんを持って来ていました。
〈インスタントコーヒーは、常時置いてあります〉

物置にレンジはなく、あるのは灯油ストーブだけ。

その上にアルミホイルを敷いてジャガイモを乗せました。(右上写真)

冬の静まり返った物置で、

小さいストーブの前で身をこごめながら、

そして、温かいものを食べたり飲んだりしながら、

〈学生時代からの〉40余年間の思いの詰まった本を眺めるうちに、

なぜかしら ” おかげさまで ” という気持ちでいっぱいになりました。

 

3時ごろに物置を出ました。

読んだ形跡のある本の方がインパクトあり

本棚を整頓するとなんと同じ本が7組も

昨日、物置にある本を整頓に行ったのでしたが … 、

整頓をせずに帰って来たのでした。

※ 昨日の本の整頓につきましては、前回のブログ記事をご覧ください。

 

で、整頓のことが頭から離れず、再度本の整頓に行ってきました。

今日は、拾い読みをすることもなく、整頓に専念できました。

著者別、ジャンル別に並べられればよいのですが、そんな時間はとっても … 。

本棚をざっと見て、今後読みそうにないものは抜き出して一角に集め、空いたところに積み上げてあった本を適当に入れていきました。

とにかく本の背表紙がひと目でわかるように、本を並べていきました。

一通り並び終え、コーヒーを飲みながら背表紙を眺めていると … 、

… ええ? この本、確か、さっきあっちに …

そして、 … あ! これも … 、 … うわー、またまた! …

という具合に、驚きが7回もありました。

そう、同じ本が7組あるのがわかったのです。(右上写真)

それらは、どれも新刊で買ったものではなく、

すべて古本屋さんで、定価の半額以下、あるいは100円ちょっとで買ったものばかりです。

それで、よけいにしっかり確かめないで買ってしまったんですが … 。

もう一度読むとすれば、

線を引いたり付箋紙を貼ってあったりと、読んだ形跡のある方を選びます。

インパクトがまったく違いますからね。