読むというより味わっているという感じ

終日プレハブに籠って本を読んでいました

終日雨。

朝から今しがた〈午後5時過ぎ〉まで、プレハブに籠って本を読んでいました。(右写真)

適時お茶を飲みながら。

※ 昼食後、20分ほどの居眠りもありました。

読んだのは、【西行:白洲正子著 新潮社版】です。

先日、世阿弥の【金島書】を読むのに、白洲氏の随筆【夢幻抄】【風姿抄】を参考にしたとき、

「〈金島書の〉次は、氏の【西行】を読もう」と思いました。
過去に一度読んでいます〉

… どうして二度目を読もうと思ったのか? …

… 今後私が生きていく上で、西行の生きざまや心の持ち方が支えになりそう。 …

そう思ったからです。〈漠然としていますが〉

で、氏の著書である【西行】には、和歌や ” 行啓 ” ” 勧請 ” 等の日頃あまり目にしないような言葉もけっこう載っていますので、

・百人一首今昔散歩:原島広至著 中経の文庫
・まんが百人一首事典:学研
・日本史事典:旺文社
〈電子辞書の〉広辞苑第六版
・全訳古語辞典:東京書籍
・『歌枕』についてはネットのグーグルマップを利用 ← 便利です

などを片手に読み進めました。

1時間に10ページというスローペースです。

ここまでくると、もう読んでいるというより ” 味わっている ” という感じです。

予報では、明日、明後日も悪天候とのこと。

〈白洲氏の〉西行の世界をじっくり味わいます。

世阿弥の【金島書】を読みました

【風姿抄】白洲正子著:世界文化社

悪天候でしたので、読書をしました。

【金島書】を読みました。

※ 【金島書】:世阿弥の佐渡に島流しになってからの著書。
読むに至った経緯につきましては、2.9付及び2.11付のブログ記事をご覧ください。

 

はじめは、ネットからプリントアウトしたものを読んでいました。

… が、古文の横書きは読みづらいというか、親しみにくいというか。
〈古文の読解力に欠けることも大いに手伝っています〉

で、近くの公立図書館に行きましたが、見当たりませんでした。

帰りに菜園横の物置の本棚をのぞき、白洲正子氏のいくつかの著書のページをめくっていると … 、

なんと、縦書きの【金島書】があるではありませんか。

氏の随筆【風姿抄】:世界文化社(右上写真)の最後に参考資料として載っていました。

やはり縦書きの古文は読みやすいというか、親しみやすいですね。

… 〈現代語訳がないので〉自己流の読み方になりましたが …

子ども〈元雅〉を亡くしたり、あるいはもう一人の子ども〈元能〉に去られたり、そして、自分は島流しに遭ったりしているにもかかわらず、

” 暗さ ” ” 恨み ” のようなものはなく、

日々を淡々と、むしろ楽しんで生活しているようにも感じられました。

豊かな教養と幼いときから能を通して培った揺るぎない精神と身体、

それらがバックボーンとしてあるからかな、とも思った次第です。

最後に、【風姿抄】から印象に残ったくだりを紹介します。

… 私の知るかぎりでは、研究家の間ではほとんど取り上げられていませんが、少なくとも文面の上からわかる世阿弥は、それほどみじめな境遇にあったとは思われず、浮世の塵を逃れて、配所での生活を喜んでいたように見えなくもありません。 … P142

… 佐渡での生活はわかっていなくても、文章のはしはしになんとなく読みとれるものはあるのです。肩肘はらずに書いたものだけに、却ってそうしたところに世阿弥の最晩年の心境とか、大げさにいえば能の本質に至るまでが、無意識のうちに表れているのではないでしょうか。 … P143

【金島書】を読みたい気持ちがますます募る

立原正秋全集第24巻〈角川書店〉とその箱

前々回のブログ記事で、【金島書:世阿弥著】を読みたいと書きました。

〈菜園横の〉物置に【金島書】がないか見に行ってきました。

ありませんでした。

で、そこの本棚に並んでいた本の背表紙の中に『立原正秋〈小説家1926~1980〉』の名前を見たとき、ふと、氏が、世阿弥について書いていたことを思い出しました。

【金島書】に関わるような箇所がないか、ページをめくっていると、次のようなくだりに目が止まりました。

… … 七十二歳で佐渡に流されるまで、次男の元能が藝道を捨てて遁世し、長男の元雅が伊勢で客死している。私が世阿弥の生涯でもっとも心惹かれるのは、彼が仙洞御所演能を禁じられた六十七歳以降である。 …
立原正秋全集 第二十四巻(右上写真) P94より

【金島書】を読みたい気持ちがますます募りました。

確かに【秘花:瀬戸内寂聴著 新潮社】からも世阿弥の晩年の暮らしぶりがわかるのですが … 、

※ 彼女も、世阿弥の晩年に関しては、【金島書】をはじめ資料があまりにも少ないので、どう小説にまとめ上げるのか苦心されたとのこと。
〈このことはネットで知りました〉

 

世阿弥の場合は、どちらかというと人災でしたが、

私たちは、現在、地震、津波、洪水 … 等、想定外の自然災害にいつ巻き込まれてもおかしくない時代に生きています。

自分がそのような事態に遭遇したとき、どう生きていくのか?

世阿弥の晩年における生き方を探ることに、意義があると思っています。

世阿弥の【金島書】が読みたくなりました

この4日間、世阿弥に関する本5冊を〈左から順に〉読みました。

この4日間冬らしい日が続いています。

寒さ〈最高気温3~4℃〉にかこつけ、プレハブにこもっています。

読書オンリーといった感じの生活です。
〈昨日の午後のみ、集落の文書作成に時間を割きました〉

世阿弥に関する本を5冊読みました。(右上写真)

読んだ順にいうと、

①【新訳 風姿花伝】世阿弥著・観世清和編訳:PHP研究所
②【処世術は世阿弥に学べ!】土屋恵一郎著:岩波書店
③【秘花】瀬戸内寂聴著:新潮社
④【まんがで楽しむ能・狂言】増田正造監修:檜書店
⑤【夢幻抄】白洲正子著:世界文化社

です。

※ 上記④⑤については、世阿弥に関する箇所のみ読みました。

おかげさまで、

” 初心忘るべからず ” ” 秘すれば花 ” … 等、日頃よく耳にする言葉について、世阿弥の言わんとしていたことを改めて知るところとなりました。

と同時に、現役で働いている方にぜひ読んでいただきたいと思いました。
〈現役時に読まなかった自分が言うのもおこがましいかな?〉

で、現役を退いた私にとって最も心に残ったくだりは、

… 老年に至って島流しになることは、想像以上に辛かったに違いありませんが、創作欲が旺盛な世阿弥は、佐渡でも『金島書〈きんとうしょ〉』という謡曲を七篇作っています。 … … 一種の紀行文ともいえますが、そこには、 … … 静かな諦観に達したともいうべき透徹した明るささえ感じられます。そういう意味で、遠島の手すさびに書いたような『金島書』は、世阿弥を知る上に貴重な遺品だと思います。彼は単なる芸道の達人ではなく、人間としてみごとに完成した事実を物語っているからです。 …
【夢幻抄】白洲正子著〈上記⑤〉 P253~254より

でした。

※ 世阿弥の佐渡における生活の様子等については、【秘花】〈上記③〉の中で、瀬戸内氏の豊かな知識、想像力などがいかんなく披露され、読者を引き付けるべく内容となっています。

 

今度は【金島書】が読みたくなりました。

フキノトウが元気がないのは暖冬のせい?

早々と顔を覗かせたフキノトウですが、いま一つ元気が … 。

昨日、物置の本の整頓をしたついでに、世阿弥の【風姿花伝】を持って来ました。

以前から読みたいと思っていた本の一つです。

今日は、朝から荒れ模様の天気で外に出ることができず、ついさっき〈午後5時30分〉までその本を読んでいたという次第です。

二十六世観世宗家・観世清和氏の編訳及び説明もあり、とても読みやすい本です。
〈著書名:【新訳】風姿花伝 … PHP研究所 新書版〉

読了後、本ブログで紹介したいと思っています。

で、読書の途中、気分転換に、晴れ間を縫って、午前と午後にそれぞれ一回ずつ、木立を回りました。

午後〈4時過ぎに〉室外に出たとき、気温がグッと下がったのが感じられました。

外套を羽織って長靴を履き、傘を差しながら回りました。

淡雪が舞い散る中、冬枯れの景色に目を休めつつ歩いていると、フキノトウが増えているのに気づきました。

例年の今ごろは雪の下なのに、今年は暖冬のためか早い時期から顔を覗かせています。

先日も、父の友人が、フキノトウが出てないかと訪ねて来ました。

ある程度出揃った時点で、こちらの方から連絡すると伝えました。

近いうちに連絡しようかなと思っているのですが、

ただ、全体的に茶色っぽく、元気がないように見えるのが気になっています。(右上写真)

これも暖冬のせいですかね … 。