読書が自分の体や健康を考えるきっかけに

色鮮やかな『万両』に目を休めることもできました

今日も、午前8時過ぎからついさっき〈午後4時〉まで本を読んでいました。

読んでいる本ですか?

【戦略読書日記:楠木建〈一橋ビジネススクール教授〉著 ちくま文庫】です。

文庫といえども、ページ数が500ページを超えますので、まだ読み終わっていないのです。
〈ちなみに438ページまで読んだのですが〉

ただ、今までに読んだところで気になった箇所がありましたので、それについて思ったことを述べます。

… 〈僕は〉身長182㎝、体重77㎏というギリギリ標準体型ではあるが、(← 嘘。実は80㎏で、軽いデブ)、 … P162より

私は、そのことを自分自身に当てはめてみました。

私は、身長が176㎝で体重が77㎏です。

身長182㎝、体重80㎏で軽いデブというなら、私もそうではないでしょうか?

いや、ひょっとしてそれ以上かも … 。

※ 楠木氏が読者にわかりやすいようにと、ご自分のことを例に出されたのに、上げ足を取るような形になったかもしれません。
決して氏を非難しているわけではありませんので、ご了解のほどを。
氏の本は楽しく読ませていただいております。
以前にも、氏の別の著書【すべては「好き嫌い」から始まる】について、本ブログ〈11.26付〉で紹介しております。

 

ちょうどいいタイミングで、自分の体や健康のことについて考えるきっかけになりました。

で、今日は、いつも1回しかしていない木立回り〈約30分〉を、読書の合間に2回しました。

おかげさまで、適度に体を動かし、また、色鮮やかな『万両』に目を休めることもできました。(右上写真)

後日、読了した時点で、改めて【戦略読書日記】について紹介したいと思っています。

【孤独:榎本博明著】を読む

【孤独】榎本博明著:クロスメディア・パブリッシング

【孤独】榎本博明著:クロスメディア・パブリッシング(右写真)を読み、印象に残ったくだりを紹介します。


… 大切なのは、何もしなくてもよい時間を持つことである。何もしないのではなく、しなければならないことに駆り立てられずに、何をするかは自分で自由に決められる。そんな時間を持つことだ。刺激に反応するばかりでなく、自分で刺激を生み出す習慣を持つようにすることを意識するようにしたい。 … P154


… 時間というのは、節約するものではなく充実させるものである。効率などといったことは考えずに、その瞬間に没頭し、密度を濃くすることで豊かにすべきものではないだろうか。
時を忘れるくらいに何かに没頭することが、時間を充実させ、すがすがしい思いにさせてくれる。そのような過ごし方をすることが、思索に深みを与え、創造的発想の源になる。 … P186


… 曖昧さへの耐性という心の性質が創造的な心にとって大切だといわれるのも、曖昧さに耐えられない人は、無理やりにでも既存の見方を当てはめてわかったつもりになるからだ。それでは新たな気づきが得られない。
何だかわからない混沌に身を任せて漂う心。すぐに既存の見方を当てはめて納得しようなどとしない心。そんな心の状態を保っていると、曖昧模糊としたものから何かが見えてくる。それが新たな気づきにつながる。 … P190


… 大切なのは、「ムダ=悪」という発想を捨てることだ。
結果としてムダになるかもしれないことでも、道草気分で積極的に楽しんでしまう心の余裕を持つことである。
目的地に向かって一目散に急ごうとする大人は、道端のものにいちいち興味を示して直線的に進んでくれない子どもにイライラするかもしれない。そこには時間がもったいないといった意識があるはずだが、本当にもったいない時間の使い方をしているのはどっちだろうか。 …   P194

今回は、4つのくだりを紹介しました。

①については、定年退職してからできるようになりました。

②~④については、意識しつつもいまだにできていない面が多々あります。

本ブログのテーマである ” 無所属の時間 ”
過ごし方にまだまだ改善の余地がありそうです。

【老人たちの裏社会:新郷由起著】を読む

【老人たちの裏社会】新郷由起著:宝島社

今日も悪天候でした。

薪ストーブの傍らで、本を読む日が続いています。

【老人たちの裏社会】新郷由起著:宝島社(右写真)を読んで印象に残ったくだりを紹介します。

… 認知症でなくとも、脳は加齢により萎縮していきますが、脳内のネットワークがビッチリと鍛えられている人は多少縮んでも影響は少ない。また『かわいいおばあちゃんになりたい』など、老いについて自分なりの美学や目標がある人は円熟への努力を惜しみませんが、開き直ってしまうと ” 我 ” を通すことのみに執心して ” 地 ” だけが剥き出しになってしまう。人は世の中を知るにつれ、摩擦を避けて生きるようになるはずが、一部では他者へぶつかることでしか存在を示せない『不器用な老人』となる実態があります。 … P86~87
著者〈新郷氏〉が「あしかクリニック」戸狩伊世子院長の言葉より引用

… ほんのわずかな時代のズレや環境の変化で、持てはやされ、大事にされる人が万華鏡のように入れ替わる。未来永劫、安泰かつ保証される職業や生き方などない。時の流れとともに目まぐるしく変わる。 ” 花形の職業 ” がそれを何より物語っているではないか。老いた自分に果たして何が出来るのか、どれほど時代に求められるのか、一体誰にわかるというのか。 … P154

… 各々の自立した経済力、壁やドア1枚で守られるプライバシー、他人からの不干渉と無関心――どれも近代日本の社会が「豊かで快適な生活」のために希求し、叶えてきたものではなかったか。多々の理想を果たして、昨今の暮らしを築いたのではなかったか。皮肉にもそれらが、現代の孤立死を日々生み出し続けている。 … P180

本書は、著者〈新郷氏〉が現場に潜入取材し、老人たちの万引き、暴行、ストーカー等についてまとめたルポルタージュです。

著者が取材中に老人に絡まれそうになる場面もあり、リアル感大。

【感想】 … 他人事ではないですね …

【立て直す力:上田紀行著】を読む

【立て直す力】上田紀行著:中公新書ラクレ

【立て直す力】上田紀行著:中公新書ラクレ(右写真)より、印象に残ったくだりを紹介します。

… 自由と支えはコインの裏表です。自由に生きるためには、自分の中に絶対的な支えが必要なのです。私を支えてくれるものがあるというある種の確信のようなものが、人間の自由を支えるのです。人生が破綻しても、ひどく落ち込んで死にたくなったりしても、無条件に支えてくれる存在がある、ということが人生へのチャレンジを後押しするのです。 … P76

… … 常に、いまここにいるということの意義が未来の目的を達成するためなのだと、常に「目的への疎外」を経験することで、私たちはいまを楽しめなくなっていきます。いまアリとして生きていく、その目的を達成する生き方をすると、こころから楽しめる時間は非常に少なくなってしまうのです。 … P151

… 本来、人間というものはとてもフラジャイル〈fragile:壊れやすい〉な存在であること、傷つきやすいものだということを再認識してほしい。だから癒したり、ケアしたりする手段は必ず持っておかなければならないのです。 … … お金の計算と同じくらい大切なことです。つまり、エクストラ(特別)なものではなくてエッセンシャル(必須)なものなのです。 … P158~159

… 智〈知恵〉は悲〈慈悲〉に属して動かなくてはならぬ。智は悲によってその力を持つのだということに気づかなくてはならぬ。ほんとうの自由はここから生まれて出る。 … P205
著者〈上田氏〉が鈴木大拙の言葉より引用

著者:上田紀行氏について
・文化人類学者,医学博士,東京工業大学教授,リベラルアーツ研究教育院長
・86年よりスリランカで「悪魔祓い」のフィールドワークをおこない、その後「癒し」の観点を提示するとともに現代社会への提言を続けている。

【世界のニュースを日本人は何も知らない:谷本真由美著】を読む

【世界のニュースを日本人は何も知らない】谷本真由美著:ワニブックスPLUS新書

【世界のニュースを日本人は何も知らない】谷本真由美著:ワニブックスPLUS新書(右写真)より、印象に残ったくだりを紹介します。

… 日本人は「長いものには巻かれろ」体質の人が多く、自分の人生にシビアな目を持って向き合わず、危機感を抱くことがない。実はこれがもっとも憂慮すべきことかもしれません。 … … 自身の雇用というきわめて重要なことに対して受け身の日本人には、年金や社会保障、日本経済が置かれている状況にも無関心で、このままでなんとかなるだろうという恐ろしく楽観的な意識を持っている人が多いのです。 … P28~29

… ネットの発達で場所を選ばず仕事ができるようになっても、やはり有利な情報を得るには人に会う必要がありますし、協力相手を探すにも人とコミュニケーションを取ることが重要になります。また飲み会などインフォーマルな場での人付き合いがビジネスのアイデアを活性化させることもあるでしょう。 … P144

… … 近年ほかの国では、成功にとって必要なのは詰め込み型の勉強ではなく「非認知能力」だという考え方が一般的になりつつあります。非認知能力とは他人の気持ちを汲んだり、人の境遇や気持ちに共感したり、異なる価値観を柔軟に受け止めたり、我慢をしたり、人に譲ったり……等々、そんな生きていくうえで必要な社会的スキルのことをいいます。 … P175~176

… 日本のサラリーマンや学生の中には普段の生活でうつ病になってしまう人が多くいますが、これは自分の創造性を発揮できなかったり意思決定権がなかったりすることと深く関係するわけです。 … P189

著者〈谷本氏〉は元国連専門機関職員であり、また、日本、イギリス、アメリカ、イタリアなどでの就労経験もあり、それぞれの国の有様を日本と対比させながら具体的に紹介しています。

日々狭い範囲内〈自宅と0,5haの木立〉で生活している私にとって、とても刺激になりました。