【独学のススメ:若宮正子著】を読む

【独学のススメ 頑張らない!「定年後」の学び方10か条】若宮正子著:中公新書ラクレ

暑いので、室内で読書をすることにしました。

【独学のススメ 頑張らない「定年後」の学び方10か条】若宮正子著:中公新書ラクレ(右上写真)を読みました。

とくに印象に残ったくだりを一つだけ紹介します。

… もし、どうしても自分史を書きたいのであれば、自費出版するなんてことは考えず、ネット上に書きましょう。今は手軽に文章を書き残せるブログサービスがいろいろあります。
… … ネットで文章を書いているのは若いひとが多いので、高齢者の書き手は貴重だと注目を集めるかもしれません。自慢話は読者をウンザリさせますが、失敗談は貴重です。喜ばれます。たくさん書き残してください。
… … 私はお友達への報告も兼ね、出張やフリーの旅行のことなどをフェイスブックになるべく書き留めるようにしています。ここ数年の記録ではありますが、これがもしかしたら自分史といえるのかもしれません。
過去を振り返って一気に書くのではなく、日々少しずつ書き溜めていったものが、結果的に自分史になる。それが、これからの自分史の形なのかなと思います。 … P96~97

著者:若宮正子氏〈世界最高齢プログラマー〉について
三菱銀行〈現・三菱UFJ銀行〉定年をきっかけに、パソコンを独自に習得し、同居する母親の介護をしながらパソコンを使って世界を広げていく。
1999年にシニア世代のサイト「メロウ倶楽部」の創設に参画し、現在も副会長を務めているほか、NPO法人ブロードバンドスクール協会の理事として、シニア世代へのデジタル機器普及活動に尽力している。

… ひょっとして、私の2年分のブログ記事も、” 自分史 ” になるのかな?

【純粋機械化経済:井上智洋著】を読む 2

【純粋機械化経済】井上智洋著:日本経済新聞出版社

【純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落】井上智洋著:日本経済出版社(右写真)を読了しました。

前回に続き、印象に残ったくだりを紹介します。

… 日本をいまだに科学技術立国のように見ている日本人も多いし、文化や慣習が世界中から注目されていると錯覚している日本人も多い。日本は今まさに清朝末期の中国のように夜郎自大に陥っている。あるいは、落ち目であることに薄々気づいているが、だからこそ過去の繁栄にしがみつき、現実から目を背けているのかもしれない。 … P349

… 多くの経済学者が、よその国が劇的に生産性を上昇させたことによって、自国の経済が衰退するなどということはあり得ないと主張するだろう。ところが、自由貿易が常に国を豊かにするという学説もまた、ホモ・エコノミクス(経済人)の想定とともに、経済学者のコミュニティでしか通用しないおとぎ話にすぎない。 … P393 

… 今、知識創造性と知識利用性を高めるためになすべきことは、研究開発や教育に惜しみなく支出することだ。それは中枢としての政府の役割であり、民間任せにしていては十分ではない。
… … 財政難の日本にそれだけの支出をする余裕などないのではないかと考える向きもあろう。だが、そうした出し惜しみこそが、日本の失われた10年を20年と引き伸ばしてきたし、これから30年にまで引き伸ばすのである。 … P462~463

… ITは、雇用を奪い、格差を拡大させ、貧困を生むだろう。経済を成長させるにも、雇用なき世界で人々が暮らしていくにも、BIが不可欠だ。
… … AIとBIによる脱労働社会の到来は、私たちの社会が狩猟採集社会に回帰するということを意味する。未来の社会は、サイバネティックな狩猟採集社会(サイバー狩猟社会)となるのである。労働時間が短くて自由でノマディックな社会だ。 
ただ、狩猟採集社会にあった平等だけは放っておいても達成されない。平等な社会を実現するためには、中枢たる国家の役割がより重要となる。 … P472
※ 
BI:〈ベーシックインカム〉 最低限の生活を送るのに必要なお金を国民全員に給付する制度。例えば月7万円といったお金が政府から個人に配られる。

なお、2019年5月30日付日経新聞のAnalysis欄で、『人口減少社会の未来図〈下〉』の記事として、”  頭脳資本主義、数より質重視 ” というタイトルで、井上智洋氏の考えがコンパクトにわかりやすく紹介されています。

【純粋機械化経済:井上智洋著】を読む 1

【純粋機械化経済】井上智洋著:日本経済新聞出版社

【純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落】井上智洋著:日本経済新聞出版社(右写真)を読みました。

※ 実は、まだ最後まで読んでいません。〈500ページ近い大著です〉

300ページほど読んだのですが、その範囲内で印象に残ったくだりを紹介します。

… そもそも人間の根源的な価値は、自由意思を持っていることや自分で意思決定できること、役に立つ仕事ができることなどにはない。
人間の価値はその能動性にではなく受動性にある。悲しんだり喜んだり、痛みを感じたりすること、つまりクオリアを持つことにこそ人間(生命)の価値がある。機械が人間の知性を追い越すことがあったとしても、人間に価値があることには変わりない。 … P173
※ クオリア:人間が主観的に体験し得る感覚

… 頭脳資本主義においては、頭脳を振り絞って稼ぎまくるか、そうでなければ頭脳を使わずに体をほどほどに動かす安い賃金の労働に甘んじるしかない。その中間くらいのほどよい生活は営み難い。アベレージ・イズ・オーバー。「平均は終わった」のである。 … P195

… ハンガリー生まれの経済学者ティボール・シトフスキーは、消費者は快適をもたらす商品を買い過ぎて、喜びをもたらす商品を買わな過ぎると指摘している。
行動経済学は、欲望の充足がそれほど幸福につながらないことを示している。それを初めに体系的に論じたのは仏教だろう。仏教に遅れること2500年、ようやく科学は欲望の充足と幸福とのずれを見出した。 … P296

まだ読んでいない残りの部分につきましては、後日紹介します。

本書【純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落】は、経済についての専門的なことも書かれています。

そのような箇所を読み飛ばしても、十分におもしろく読める本です。

ちなみに著者:井上智洋氏は駒澤大学経済学部准教授で、本の値段は、2,300円〈税別〉です。

ヒメヒオウギズイセンとカタバミを残したが

ヒメヒオウギズイセンとカタバミを残しました

終日草刈りをしました。

全部スパッと草を刈り取り、地面を剥き出しにすれば、ほんとうにすっきりすると思います。

でも、それではあまりに味気ないので、道路から見えるところだけ、ヒメヒオウギズイセンとカタバミを残しました。(右上写真)

道行く人も、ヒメヒオウギズイセンの鮮やかなオレンジ色の花とカタバミの優しそうな黄色い花を楽しめると思ったからです。

ただ、それら2種の花を残して、気になっていることがあります。

ネットの【ウィキペディア】に、

『ヒメヒオウギズイセン』
… 南アフリカ産 … … 耐寒性に優れ、また繁殖力も旺盛 … … 全世界で野生化している。 佐賀県では、移入規制種の指定を受けており、栽培が条例で禁止されている。 …

『カタバミ』
… 地下に球根を持ち、さらにその下に大根のような根を下ろす。匍匐茎をよく伸ばし、地表に広がる。このため、繁殖が早く、しかも根が深いので駆除に困る雑草である。 …

とありました。

どうりで、2種とも、しぜんに増えてきたわけです。

オレンジ色と黄色のきれいな花なのですが … 、

” 栽培が条例で禁止されている ”  ” 駆除に困る雑草である ”
ということになると、 ちょっと … 、

… … … 思案しています。

… … … しばらくは花を楽しむことにします。

【強いチームはオフィスを捨てる】を読む

【強いチームはオフィスを捨てる】ジェイソン・フリード/ディヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン著 髙橋璃子訳:早川書房

【強いチームはオフィスを捨てる】ジェイソン・フリード/ディヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン著 髙橋璃子訳:早川書房(右写真)を読みました。

リモートワーク〈在宅勤務〉について書かれた本です。

※ 在宅勤務者の日々の生活の中に、自分にとって参考になるような箇所が散見されたので購入

… リモートワーカー〈在宅勤務者〉が孤独になりやすいのは事実だ。だから、意識的に外にでたほうがいい。 … P133

… 快適な環境 … … ちょうどいい高さの机、座りごこちのいい椅子、大画面の高解像度ディスプレイ … …ぜいたくに思えるかもしれないが、ケチって体を壊しては元も子もない。 … P138

… リモートワークについての報道を見ると、怠けて働かなくなるというイメージが一般的なようだ。でもリモートワークの本当の危険は働かないことではない。働きすぎてしまうことだ。 … P217

… 気ままな生活が向いている人もいるけれど、たいていは生活のリズムが決まっていないとやりづらいものだ。厳密なルールではなくても、だいたいの区切りはほしい。 … P226

ほか、
… 家にいて動く必要がないなら、動く理由を何かつくったほうがいい。 P142 …
とありましたが、
幸いにも、今の私には、動き回ってしなければならないことが山積していて追い付かないくらいです。