【森遊びの日々:森博嗣著】を読む

【森遊びの日々】森博嗣著:講談社

【森遊びの日々】森博嗣著:講談社(右写真)を読みました。

… 僕にしてみると、皆さんの欲求って、「行きたい、見たい、会いたい、食べたい」だけなんですか? ときき返したくなります。僕は、それ以外にやりたいことがいっぱいあって、それで毎日手一杯なのです。 … P300

… 引退してからは、毎日が自由時間ですから、今日できなくても、明日やれば良い、と先送りにできるし、準備もできるし、その分、かえって楽しい時間が長くなることもあって、本当に気持ちが良い生き方だなあ、と思ったりします。
それで、いったい何が違うのかというと、 … … つまり、他者と関わらなくなったので、人と合わせるような時間の使い方をしなくなったのですね。この日が休みだ、というのは、自分のスケジュールではなく、他者から与えられたものなのです。それが、どっぷりと浸かっていると気づかない。気づく暇もないもです。 … P326~327

… 大勢の仲間が欲しい人もいるでしょうし、できるだけ一人でいたい人もいると思います。それぞれ適材適所で、適性に合った職業に就くのが良いわけですが、自分がどちらのタイプなのかは知っておく必要があります。だいたいわかると思いますけれど。 … P330

… どういうわけか、「楽しみはみんなで」という固定観念が広く流通していて、一人は寂しくて避けたい状況だ、と思い込んでいる人が、特に子供や若者に多い。 … … だんだん、歳を取ってくるほどそうでもないことが理解できると思います。「自分が変なんだ」と誤解しないようにしましょう。 … P331

私自身、定年退職後の2年間〈上記のように〉森氏のような思い『無所属の時間』の中で生活してきました。

地域との関わりにけっこう時間をとられていますが … 。

【ヘンリ・ライクロフトの私記:ギッシング作】を思う

薪ストーブの傍らに椅子を寄せてスタンドの白熱電球を点けました
【ヘンリ・ライクロフトの私記】ギッシング作:平井正徳訳 岩波書店

予報では、冬並みの寒さでしかも終日雨だということです。

何をしようかと思案していると、町会長さんがやって来ました。

月末に予定されている春祭りや今年度の地区の諸々の行事について話し合っているうちに、お昼になっていました。

昼食の後、本屋さんに行きました。

2時間ほど出ていたでしょうか、新刊の本屋さんと古本屋さんからそれぞれ2冊ずつ本を買ってプレハブに戻って来ました。

で、さっそくそれらを読もうと、薪ストーブの傍らに椅子を寄せ、スタンドの白熱電球を点けました。(右上写真)

… … … … …

急に、〈買ってきた本ではなく、以前から本棚に置いてあった〉【ヘンリ・ライクロフトの私記】ギッシング作:平井正徳訳 岩波書店(右下写真)が読みたくなりました。

今までに三度読んでいますので、いたるところに赤線が引いてあります。

で、それらの中のあるくだりが目に留まりました。

… 錠前のかかるドア、冬の暖炉、一服のタバコ、こういったものだけが私には欠くべからざるものであった。これさえあれば、どんな汚ならしい屋根裏部屋ででも充分満足することができた。 … P42

・錠前のかかるドアのある屋根裏部屋=プレハブ
・冬の暖炉=薪ストーブ
・一服のタバコ…私も20年ほど前まで吸っていました。
・他、【ヘンリ・ライクロフトの私記】では、古本屋さんによく出入りしたこと、灯油ランプのことも書かれています。
※ 灯油ランプは、さしあたって白熱電球になるでしょうね。

定年退職後、私が現在のような生活をするにいたったのは、ギッシングの著書にも影響を受けているようです。

意識、体力があるうちに、まだ、何度か読みたいと思っています。

【日本人の忘れもの:中西進著】を読む

4月にしてはめずらしく雪の日となりました
2019  4 . 2付 日経新聞 3面より
【日本人のわすれもの】中西進著:ウェッジ

4月にしてはめずらしく雪の日となりました。(右上写真)

新聞では、新元号〈令和〉が大きく扱われ、その考案者は、中西進氏〈万葉学者〉とありました。(右中写真)

晴耕雨読を地で行くような生活をしていますので、ちょうど手元にあった氏の著書【日本人の忘れもの】:ウェッジ(右下写真)を読むことにしました。
〈2001年 第1刷発行〉

… 介護者が老人を毎日毎日やさしく撫でていると、具体的に肉体が回復するという … … 理屈をこえた皮膚感覚、人間的対応がいかに大切か … … 人間が人間関係の中で生かされて生きることは、きわめて感覚的で無意識な態度のようでありながら、じつは適切な判断をしているのだと思う。 … P21~22

… 全体のなかに自分がたしかに帰属しているのだという自覚こそ、人間をささえる最大の支点となるはず … P62

… 人間何ほどのこともないのに、わが五感の中に存在するものだけが存在であり、それ以外に存在があると考えるのは非科学的だというのは、思い上がりもはなはだしい。 … P70

… 当用漢字が発表されたとき、ひとりのドイツ人が私に言ったことがある。「日本人はこんなに漢字を制限し、いったいものが考えられるのですか」と。 … P117

… 太陽や月のもつ働きに、我々はもっと目を向けて、自然な循環のなかに体をあずけるべきであろう。 … P176

古典はもちろん、自然〈含 人間〉に関しても造詣の深い中西氏の物言い、日々花鳥風月を相手にしている私にとって、首肯すること大でした。

キタアカリとメークインを植えました

40㎝間隔で種いもを植えました

じゃがいもを植えました。

まず、石灰や肥料を馴染ませた畑に深さ15㎝ほどの溝を掘りました。

小さい種いもは2つに、大きい種いもは4つに切り分け、切り口に灰を付けて芽の出ているところが上になるようにして40㎝間隔で植えていきました。(右上写真)

【キタアカリ】と【メークイン】の2品種をそれぞれひと畝ずつ植えました。

【キタアカリ】
男爵と似ていますが、より食味、香りが強い品種。男爵よりもホクホク感が強いのが特徴ですが、男爵よりもさらに煮崩れしやすいので、、レンジでの調理や加工に向いています。
【メークイン】
男爵と同じくらいおなじみのじゃがいも。長楕円形で表皮はすべすべで皮がむきやすい。粘質ででんぷんが少なく煮崩れがしにくいので、煮込み料理に向いています。ほんのりとした甘みは低温貯蔵でさらに増す、という特徴もあります。
… ネット:valor navi〈バローナビ〉より …

植えた種いもの上にもみ殻を被せました

植え終わった後、植えた種いもの上に、ふた掴みぶんのもみ殻を被せていきました。(右下写真)

もみ殻は土と比べて温かいので、種いもの発芽にとってよいのだそうです。

種いもと種いもの間のところには、脇にある土を入れ、作業の終了となりました。

今回のじゃがいも植えは、私にとってはじめての野菜づくりとなります。

教えてもらったり調べたりしながら、幾種類もの野菜がつくれるよう努めていきます。

『Neo economy』を再度読む

2月25日付 日経新聞 第1面

一週間ぶりに雨が降り、肌寒い日となりました。

先日から気になっていた『Neo economy』の記事を再度読みました。

『Neo economy』の記事について】
2月25日より連日日経新聞〈朝刊〉の1面と5面〈25日は3面〉の二面に渡り掲載されている記事です。(右写真)
主に ” 富の源泉はモノではなく、データや知識など形のない資産に移った ” というようなことが書かれています。

… もはや橋や鉄道が進歩していく時代ではない。コミュニケーションや情報のやりとりが容易になっていく時代だ。富をどう活用し、コミュニケーションをどう幸福に変えていくかが問われている。 …  25日付3面

… シェア経済においては巨大資本を必要としなくなり、GDPの低下につながるだろう。ただ生活の質は高まり、経済を計測する新指標が必要になる。 …  26日付5面

… GDPは豊かさではなく、モノの生産量の指標にすぎない。 …  27日付1面

… 18世紀、アダム・スミスは「国富論」で国民が消費できるモノの量を豊かさだととらえた。生活必需品にも事欠く時代だったからだ。そして現在。豊かさの尺度はモノから時間へと移った。
ドイツの作家ミヒャエル・エンデは「モモ」で、時間泥棒から時間を取り戻す少女の物語を描き、時間とは生きることそのものだと語りかけた。経済や技術の進歩で増える「可処分時間」をいかに自分らしく生き、豊かさに変えていくかを考えるときを迎えている。 …  28日付1面

※ 上記「可処分時間」と私のブログサイトのタイトルである「無所属の時間」が重なるような方向に進んでいくことを願っている次第です。