雨の日に

ようやく雨も上がりました。        2023 5.29 6:10PM 木立前で

久しぶりのまとまった雨。

これくらい降ると、屋内でおとなしくしているしかないですな。

個人的には晴れた日が好きなのですが、雨の日を好む方もいるようです。

 

私が楽しいひとときを過すのは春と秋に訪れる激しい長雨の降る季節であり、この時は午前も午後も一日中家の中に閉じ込められ、絶え間ない疾風と矢のように叩きつける雨の音で、かえって心を静めることができる。
【ウォールデン ー 森の生活】ヘンリー・D・ソロー/佐渡谷重信訳 より

 

私はほんとに雨が好きだ
雨はいつも私を机のそばにつれてゆき
よろこばしい落ち着きを与え
本を手にとらせる
室生犀星の詩 『ある日』という短詩より

 

たまたま今日読んだ本 … 【山川草木〈さんせんそうもく〉紀行】高田宏著:新思索社 の P178~179に上記の文と短詩が引用されていたので、雨の日にちなんでそれらを紹介した次第です。

犀星の言うとおり、
… 雨は … 落ち着きを与え … 本を手にとらせる …
ようです。

また、ソローが書いているように、
… 一日中家の中に閉じ込められ … 雨の音で … かえって心を静めることができる …
ということも言えるようです。

現に今日の私がそうでした。

 

降り続いていた雨も夕方ようやく上がりました。(右上写真)

素直な ” 感情 ” がもっと大事

【人間の建設】新潮文庫〈左〉        【たとえ世界が終わっても】橋本治著:集英社新書〈右〉

先日、【たとえ世界が終わっても】橋本治著:集英社新書を読んでいると、

… 私は最近、小林秀雄が数学者の岡潔と対談している【人間の建設】〈新潮社、1965年〉を読み始めたんですね。 P168 … とありました。

 

奇しくも、橋本治が【たとえ世界が終わっても】の中で言っている本、つまり【人間の建設】(右上写真)を古本屋さんで同時に買ったのでした。

内容を吟味して買ったわけではありません。

いつものごとくまずはタイトルと著者で決め、あとは中身をパラパラと確認しただけで買いました。

※ 私が買った【人間の建設】は、1965年のものを底本とし、平成22年に文庫版として発行されたものです。

 

で、【たとえ世界が終わっても】を読了後、人間の建設】を読みました。

その中で、岡潔は、

… 数学は知性の世界だけに存在しうると考えてきたのですが、 … … 数学の体系に矛盾がないというためには、まず知的に矛盾がないということを証明し、しかしそれだけでは足りない、銘々の数学者がみなその結果に満足できるという感情的な同意を表示しなければ、数学だとはいえないということがはじめてわかったのです。 … … 矛盾がないというのは、矛盾がないと感ずることですね。感情なのです。 … P38~39

と言っていました。

 

一昨日、たまたまユーチューブで伊木ヒロシの番組〈タイトル名…第六感を使いこなせ〉を視聴していると、彼が、

… 思考形成の中枢を占めているのは、感情 … … ぼくたちは、感情をベースにし、それが知性に働きかけることによって物事を考えている。 …

というアントニオ・ダマシオ〈米:脳科学者 1944~ 〉の考えを紹介していました。

60年近く前に岡潔が言っていたこと〈上記〉と同じではないですか。

 

本、ユーチューブと偶然の一致が続きました。

そのことは一体何を意味しているのか?

知性も大事だけど、素直な ” 感情 ” がもっと大事だということでしょうな。

” 無意識のうちに ” に意味がある

寒いので薪ストーブを点ける … 2023 5.6 4:00PM プレハブ内で

午後から雨が降り出しました。

久しぶりに近く〈車で10分〉の古本屋さんに行きました。

本を3冊買いました。
〈全部で税込み1,000円〉

帰って来て、それらの中の1冊を寝転んで読んでいるうちに眠ってしまいました。

目が覚めたのは〈午後〉4時少し前 … 寒さで目が覚めました。

ストーブを点けました。(右上写真)

 

お湯が沸いたのでコーヒーを淹れて飲みました。
〈眠気が覚めますな〉

ユーチューブの画面を開くと、たまたま認知症についての番組が目に止まったのでそれをクリック。

認知症の一歩手前として、

・同じ話をする。物忘れが増える。
・お金の計算ができない。料理や車の運転がうまくできない。
・趣味をしなくなった。ドラマや小説を楽しめなくなる。
・やる気がわかないといった行動をとるようになる。

というようなことを言っていました。
… 『Okチャンネル【おけたに整骨院】』より …

 

同じ話と物忘れが少し当てはまるような。 … 他は今のところ大丈夫そう … 。

が、そういうことよりも むしろ認知症についての番組を ” 無意識のうちに ” 視聴したことに意味があるような気がしています。

はっきりした意味はわかりません。

” 何か ” からの

「おまえ、いつまでも若ないんやぞ。」

というメッセージかも。

暑さのお陰かな

本に囲まれ、1時間半ボーとしていました。〈菜園横物置にて〉

暖かいを通り越して暑い。
〈最高気温25℃近くか〉

3時間ほど草刈りをすると、ダウン気味状態に。

 

昼食後、休憩がてら近くのホームセンターへ苗木を見に行きました。

運よく、以前から欲しいと思っていた山椒の苗木がありました。

朝倉山椒〈あさくらさんしょう〉という品種で、税込み1,000円ちょっとで買ってきました。

木立に戻ってくると、すぐに植えました。

 

植え終わったのは〈午後〉3時。

とにかく暑いので、外に出るのを止め、屋内作業に切りかえました。

菜園〈木立から車で7~8分〉にある物置に行き、本の整理をすることに。

物置はプレハブですが、暑いといっても真夏の猛暑とは違い、中はちょうどの温度でした。

まずは椅子に座って〈持って行った〉コーラと駄菓子でひと休み。

それがいけなかった … 本を整理しようという意欲がいっぺんに消滅。

飲んで、食べて、1時間半ほどボーっと本の背表紙を眺めていました。(右上写真)

 

たまたま本棚から抜き出した本を開くと、

… … お金や欲望や地位などとは関係のない生き方があるということを国民全体が理解し、そのような生き方を実践する … …

という文章が目に飛び込んできました。

【日本人はいかに生きるべきか】阿部謹也著:朝日新聞社 を再読することになりそう。〈三読目かも〉

暑さのお陰かな。

古本が取り持つ縁

今日古本屋さんで買った【本居宣長】小林秀雄著:新潮社

来シーズンの薪の準備もでき、一段落。

伐採跡への植樹や木立前の除草等、すべきことは目白押しですが、ドライブがてら、久しぶりに車で30分ほど離れた古本屋さんに行きました。

※ 3年ぶりでした。
3年前に行ったときの様子については、2020 2.1付ブログ記事『買うのはいいけどいつまで読めるかな?』をご覧ください。

 

そこは、こじんまりした個人〈私より年上のよう〉のお店で、店主の趣味でやっているような雰囲気が漂っています。

店主に商売っ気がないのか、あるいは、私の行く時間帯〈平日の午前〉が他の客とずれているのか、3年前も今日も客は私一人でした。

20分ほど背表紙を眺めた後、4冊の本を帳場に持って行きました。

その中で、【本居宣長】小林秀雄著:新潮社(右上写真)が1,880円と値段が高く、ケース入りのために中身が確認できなかったので帳場で確認してもらうことにしました。

 

「この【本居宣長】、 … ケースがきつくて中身を確認できなかったのですが、 中身を見せていただけませんか?」

「〈店主がケースから本を引き出して適当に数ページ開いた後〉 ご覧の通り、酷い汚れはありません。 … … 実は、この本は、生前に父が買い、彼の書棚にずっと置いてあったものです。 … 父はほんとうによく本を読む人でした。 … でも、この本に関しては、ほとんど読んでいなかったように思います … 。」

 

プレハブに戻り、【本居宣長】をケースから出して改めて中身を見ました。

奥付には、 … 昭和52年12月15日四刷 … とありました。

45年ほど前に、読書人である店主のお父さんは、どんな思いで【本居宣長】を買われたのだろうか。
〈45年前に発行されたからといって、45年前に買われたとは限りませんが。〉

古本が取り持つ縁というか、

そのようなことを想像するだけで、楽しく、そして、うれしくなってきました。