40年前の葬儀の礼状

立春の日に 2024 2.4 3:05PM 木立前で

【宇宙からの帰還:立花隆著〈単行本〉】を途中まで読み、『しおり』〈業界用語ではスピンというそうですが〉を挟もうとすると、元々『しおり紐』の付いていない本でした。

が、それに代わるしおりらしきものが挟んでありました。

取り出してみると、何と葬儀の礼状ではありませんか。

日付は、昭和59年11月24日 … 〈薪風呂の〉親戚の主の父親が亡くなったときのものでした。

喪主の名前は、もちろん〈薪風呂の〉親戚の主

※ その主も2年前に亡くなりましたわ。
〈2022 4.21付ブログ記事『木立前のタンポポで日常の世界に』参照〉

 

【宇宙からの帰還:立花隆著〈単行本〉】を買った40年ほど前のことを思い出しました。

何かの用事で親戚に行ったとき、その本を車の助手席に置いてあったのです。

親戚の主がそれを見て、

「おもしろそうや … わしも読んでみたいのお。」

と言ったので、貸したのでした。

「おもしろかったわ」という彼の読後感を、今でもはっきり覚えています。

で、そのとき、私もすぐに読もうと思ったのですが、あれこれとすることが続き、今日に至った次第です。

 

100ページ余り読んだけど、親戚の主が言っていた通り、おもしろい。

と同時に、懐かしさがこみ上げてきました。

天気のいい立春の日に重なったのも何かの縁かな。(右上写真)

彼も春を待っているんでしょうな

冬枯れの木立にて  2024 1.31 2:10PM

昨日の最高気温は9℃、そして今日は13℃。

大寒には珍しく暖かい日が続いています。

風も南寄りの微風で、日中は寒さをほとんど感じません。

※ 朝は、放射冷却現象で凍るほど寒いですが。

 

午後になると、木立内でも日が当たるところは、サンダルで歩けるくらいに地面が乾いていました。(右上写真)

散乱している杉葉もよく乾いていたので、拾い集めることに。

※ 枯れて乾いた杉葉は、焚き付けにうってつけ。
それら杉葉少量と枯れ枝7~8本をストーブの炉に入れ、その上に細めの薪を3本ほど乗せてマッチで火を点けると、容易にストーブが焚けます。

 

段ボール〈30㎝×50㎝×50㎝〉2箱分を拾い集めました。

ひと月分ほどの焚き付けの量になり、これで何とか春まで持ちそう。
〈枯れ枝及び薪についてはすでに十分に蓄えてあります〉

ひと月後といえば、2月も末になっていて、もう春。

その頃になると、一段と暖かく晴れる日も多くなり、乾いた杉葉集めに今ほど難儀することはありません。

 

杉葉を詰めた段ボール箱を持って木立から戻ろうとしたとき、いきなり「ケン、ケン」と勇ましい大きな鳴き声がしました。

声がしたところに目をやると、40mほど離れた田んぼに、赤いトサカで鮮やかなグリーンの胸元の堂々たる雉の雄鶏が … 。

彼も春を待っているんでしょうな。

することがいっぱい

梅〈豊後〉の芽

いい天気になりました。

最高気温は10度といったところか。

日差しを浴びながら、乾いたアスファルト道をサンダルで歩くだけでうれしくなりますわ。

木立前の梅〈品種名は豊後〉の芽もはっきりしてきました。(右写真)

春がついそこまで来ているって感じですな。

 

自宅に戻り、〈元日の大地震の〉罹災証明書申請のために、家屋の損壊箇所の写真を撮ろうとしていると、妻が、

「まだ損壊箇所を全部把握していないし、あわてなくてもいいんでは … 締め切りもまだみたいだし、もっと暖かくなってからすればいいんじゃないの … 災害ゴミについても、提出期限が一か月延びたそうよ。 … 溜めるだけ溜めて持っていくと一回で済むわ … 。」

と。

おっしゃる通り … もっと落ち着いてからすることに。

 

そうそう、ケンタ君〈飼い犬〉の小屋が置いてある建物も、地震以来雨漏りが酷くなったのでした。

春になったら、はしごで上って屋根の様子を見てみないと … 。
〈シリコンとコーキングガンで自分で直す予定です〉

 

〈木立にある〉井戸も然り。

コンクリート管のつなぎ目に隙間ができたようです。

幸いにも地上部に近いところなので、井戸に入らなくても何とか修理ができそう。

※ 今回の地震で井戸の重要性が再認識されました。

 

退院してから1週間が過ぎ、体調も戻ってきました。

することがいっぱい。

がんばらないと。

春遠からじ

木立全景  2024 1.28 1:50PM

午前に集落の総会がありました。

今回は、総会後の懇親会はなし。

なんでかって?

地震の被害で困っている方がたくさんいらっしゃるのに、どうして懇親会ができるでしょう。

 

元日の大地震で集落が受けた被害について、今日初めて正式な話を町会長さんより聞きました。

・一部損壊の家屋が約半数〈全壊、半壊の家屋なし〉
・神社の鳥居の笠木が若干ずれ、柱脚に亀裂
・社の柱が2本屈折
・複数の地蔵堂が半壊
・複数の農業用ため池の堤体に地割れあり
・公道側溝陥没が1か所あり

で、

・家屋については、各自で対応
・ため池の堤体と公道については、集落と行政がタイアップして復旧にあたる
・神社関係のものと地蔵堂については、集落が復旧にあたる

とのことでした。

 

ちなみに鳥居を建て替えるとなると、2,000万円かかるとの話でした。

で、今のところ、コンクリートで補強する予定とのこと。

それでも100万円を下ればいいほうとか … 。

他、社の柱もあるし、地蔵堂もあるし … まあ、集落みんなで知恵を出し合ってがんばっていくしかないですわな。

 

午後雨が上がったので、木立回りをしました。

今日は暖かかったので木立の外側も回り、ついでに木立の全景を写真に収めました。(右上写真)

1週間後は立春 … 春遠からじですな。

復旧もそうあることを、強く願う次第です。

2本の映画で気持ちが浮き上がってきた

『ローマの休日』の1シーンから

年末に録画した『ハリウッドに最も嫌われた男』を見た。

脚本家ダルトン・トランボの生きざまを描いたものだが、その中で、映画『ローマの休日』の脚本を書いたのが、彼であることを知った。

 

で、上記録画を見た後、『ローマの休日』(右上写真)も、ついでに見てみた。

『ローマの休日』は今回で3回目の視聴。

年を経たせいか、事前に脚本家の生きざまに係る映画を見たせいか、今までより深く理解できたような気がしている。

以前は、アン王女〈オードリヘプバーン〉の美しさに目を奪われがちだったが、今回は、むしろ新聞記者のジョー〈グレゴリーペック〉の ” 誠実さ ” に目が行った。

 

『ハリウッドに最も嫌われた男』 … つまりトランボのことだが、彼は ” 誠実さ ” を地で行くような生き方をした。
〈詳しくは、ぜひ映画を見ていただきたい。〉

第2次大戦後、アメリカとソビエトは冷戦関係になり、アメリカに共産主義がはびこるのを防ぐために[赤狩り]が行われ、その対象の一人となったのが共産主義者のトランボであった。

結局彼は服役したが、 ” 誠実さ ” はまったく揺るぐことはなかった。

それが映画『ローマの休日』の中で、アン王女に対するジョーのふるまいに見事に具現化されている。

 

元日以来大地震で沈んでいた気持ちが、今日の2本の映画で浮き上がってきましたわ。