【人は成熟するにつれて若くなる】ヘッセ著 を読む

【人は成熟するにつれて若くなる】V・ミヒェルス編・岡田朝雄訳:草思社

【人は成熟するにつれて若くなる】V・ミヒェルス編・岡田朝雄訳:草思社(右写真)を再読しました。

印象に残ったくだりを紹介します。

 

… 成熟するにつれて人はますます若くなる。すべての人に当てはまるとはいえないけれど、私の場合はとにかくその通りなのだ。私は自分の少年時代の生活感情を心の底にずっともち続けてきたし、私が成人になり、老人になることをいつも一種の喜劇と感じていたからである。 … P65

… 私の言っているような体験をするためには、やはり高齢であることが必要である。数知れないほどたくさんの見てきたものや、経験したことや、考えたことや、感じたことや、苦しんだことが必要なのだ。自然のひとつのささやかな啓示の中に、神を、精霊を、秘密を、対立するものの一致を、偉大な全一なるものを感じるためには、生の衝動のある種の希薄化、一種の衰弱と死への接近が必要なのである。 … P70

… 年老いてしまった者にとっては、もしも彼が何ひとつ目的となるものを見いださず、何ひとつ自分と自分の不安を超えるもの、絶対的なもの、あるいは彼がそれに仕え、それに仕えることだけが自分の人生に意義を与えるような神的なものを見いださなかった場合は、探求は迷い道であり、人生は失敗であったことになる。 … P91

 

20年ほど前に一度読んでいます。

今回改めて読み、ヘッセの人生に対する積極的な姿勢、人々への公正な視線などをいっそう知るところとなりました。

本著書に載せられているエッセイ等は、大半が、ヘッセが70歳を過ぎてから書かれたものです。

とくに私たち〈高齢者〉にとって、生きていく上で指針となる点が、多々あるように思っています。

いよいよ2021年がスタート

プレハブの窓から 2021 1.1

2021年

明けましておめでとうございます。

 

元日といえども、いつものごとくプレハブにおります。(右写真)

※ 先ほど自宅に年賀状を取りに戻ったのですが、まだ来ていませんでした。
で、再びプレハブに戻った次第です。
子どもたちが一人立ちしてから〈家にいなくなってから〉、おせち料理は夕飯時にいただいています。
〈その子どもたちも、今回はコロナのために帰省していません〉

※ 20年来、元日は、キオスクから全国紙〈読売、朝日、毎日、産経〉を買ってきて読んでいました。
が、今年から止めました。
日経については定期購読していました。
が、それも昨年の3月で止めました。
” 社会の木鐸 ” はどこへ行ってしまったのでしょうか。

 

で、朝から立て続けにユーチューブの番組を見ていました。

そこでは、独自の問題意識を持ち、それを徹底的に追求されている方が多く見られます。

思いや考えもさることながら、彼らの物事に対する公平な姿勢が視聴者を引き付けているのではないでしょうか。

そのことは、私のようなリタイヤした人間が生きていく上でもとても参考になり、また刺激にもなっています。

 

新年早々、彼らからたくさんの元気をもらいました。

気分爽快です。

今年も木立の手入れに力を入れていきたいと思っています。

ブログ記事のほうもよろしくお願いいたします。

【知的生活:ハマトン著】を再読する

【知的生活】P.G.ハマトン著:渡部昇一・下谷和幸訳 講談社

【知的生活】P.G.ハマトン著:渡部昇一・下谷和幸訳 講談社(右写真)を読みました〈再読〉。

印象に残ったくだりを紹介します。

… 人との交際は、集団生活を送っていく上で、人それぞれに役割と地位があるためにどうしても必要です。しかし、孤独は個人としての生活を維持するために欠かせないものです。個人にとって交際が必要なのは、国にとって貿易が必要なのと同じことです。一方、言わば孤独は国民の家庭生活にあたり、そこで国民はそれぞれの独創性と才能を育むのです。 …
P303

… われわれが短気になるのは、おもに、自分の能力に対するアマチュアらしい不安感からきているのではないかと思います。この不安感には、仕事が完成するのを一刻も早く見たいという激しい焦燥感がつきまといます。 … P314

… 仕事こそ倦怠感に良く効く特効薬だと人は言いますが、着実に、一所懸命に仕事をしていながら、しかも常にひどい倦怠感に苦しんでいる人が大勢いるのです。その仕事が自分で選んだ自分の最も好きな天職であってさえもです。 … P318

… この30年を振り返ってみて、私が本当に無駄に費やしたと思う時間というのは、何か対外的に権威のあるものに汲々としながら従っていた時間だけのような気がします。 … P342

 

前回のブログ記事で紹介した5つのくだりも、上記著書からピックアップしたものです。

若い人向けに書かれた本ですが、高齢者にも十分に通用するような内容です。
〈40年ほど前に一度読んでおり、今回再読しました。〉

とくに定年退職して何かに打ち込みたいと考えている人には、大いに刺激になると思います。

他、

・【フロー体験 喜びの現象学】M.チクセントミハイ著・今村浩明訳:世界思想社
※ 2020.12.17付ブログ記事『今の私の心境に通じるものがあるのかな』参照

・【生きがいについて】神谷美恵子著:みすず書房
※ 2020.1.19付ブログ記事『【生きがいについて:神谷美恵子著】を読む』参照

もお薦めです。

2日続けてのサンタさんからの贈り物

終日ストーブの傍で本を読みました

昨日と打って変わっての悪天候。

晴れ間を縫って木立を回っていると、あられに叩かれる始末。

こんな日はプレハブに籠るのが一番。

終日ストーブの傍で本を読みました。(右写真)

印象に残ったくだりを紹介します。

 

… 神さまが飲む甘美なる酒と言えども、浜辺に打ち寄せる波の音や朝の澄み切った冷たい空気にはかなわないのですよ。 … P36

… 好きだという気持ちと能力の間にはある関係があるのであって、このことは、その好悪感が外的な事情から生じているのでなければ、充分信頼できることが多いのです。 … P71

… 知的生活をする者にとって、何よりもなくてはならない資質は、公平無私の精神であり、そのことには、いささかの疑念も入り込む余地はないと私は思います。… P73~74

… 人生は短く、時は矢のごとく過ぎ去り、今という時を上手に利用しなければならない … … … 何をやるかというよりも、何をせずにおくかということのほうが、はるかに重要なことが多いのですが。 …
P148

… お金を時間を守る楯として使い、お金のために時間を浪費しないことです。知性と意志という君主を守るボディー・ガードとして利用することです。 … P185

※ 著書名等につきましては、次回にお伝えします。

 

クリスマスの日に素敵な本を再読できました。

昨日は屋外作業の時間をたっぷりと、

そして、今日は読書の時間をこれまたたっぷりといただきました。

2日続けてのサンタさんからの贈り物でした。

消費生活だけではさびしいですな

窓枠のすき間をコーキングしました。きれいに塗りたいのですが、なかなか … 。 乾くと透明になりますので、遠目ではそれ程目立ちません。

昨日の午後、作業小屋〈自作〉の窓に強い雨風が吹き付けていました。

で、窓の外を何気なく眺めていると、雨漏りしていることに気づきました。

雨水が、窓枠のすき間から侵入しているのです。
今まで強い雨風が窓に吹き付けるようなときに居合わせなかったので、気づかなかったんですね〉

 

今日の午後雨が上がりましたので、窓枠にコーキングしました。(右上写真)

※ 【コーキング】
洗面台や窓回りなどの接ぎ目を、シリコーンなど柔軟で防水性の高い材料で埋めること。 … 広辞苑第六版より

コーキングについては、今までに7~8回の経験があります。

が、なかなかきれいに塗れません。

乾くと透明になりますので、遠目ではそれ程目立たないのが幸いです。

とにかく漏れなくすることはできそうです。

 

今回のコーキングのように、

修理や作業は、できるだけ自分でするようにしています。

※ 自宅の人目に付くような箇所の修理や危険な作業については、プロの方に依頼しています。

 

理由は、出費を抑えるためです。
〈ちなみに今日の修理代は300円〉

それ以外にも、 …体を動かす… …知恵がつく… …技術が身に付く… 等、いいことがいっぱいあります。

消費生活だけではさびしいですな。