辻邦生 を読む

【人間が幸福であること】:海竜社〈左〉    【風雅集:世界文化社〉〈右〉        ともに著者は辻邦生

本の整理をそっちのけに本を読みましたわ。

辻邦生の書いたもので、【人間が幸福であること】:海竜社と【風雅集】:世界文化社(右写真)です。

とくに印象に残った箇所を両著書より一つずつ紹介します。

 

… 我々が現実のさまざまな体験により体験前とは別の人間になっていくように、本の中から出てくるときの人間はそこでの体験を通して別の人間になっていなければならないと思うのです。 … … そしてそういうときの本の中の意味は … … カフカが言っているように、本質的には精神的な苦痛、苛酷な鑿〈のみ〉を心にうちこんでくれるものでなければならないと思います。日常性の中で凝り固まった、あたかも固い氷に包まれたような我々の心を打ち砕いてくれる砕氷船の役目をしていなければならないのです。そのことにより我々は現在与えられている人間の条件を超えて、もっと広い可能性と意味あいをもって生きることができるのです。現実の世界に生きるのと同様に書物の中に生きることにより精神的現実を体験し、それに魂の底まで震撼されることで我々は蘇るのです。 …
【人間が幸福であること】
 P243~244

 

… 私は、小さな私的な主体を抜け出て、より深く大きな流れを作り出している自然や宇宙の根源の力、そういうものに合体したときに本当の詩が生まれるのではないか、とこの頃しみじみ感じます。芭蕉の『笈〈おい〉の小文〈こぶみ〉』の前文に「見る処〈ところ〉花にあらずという事なし。思う所月にあらずという事なし」という言葉があります。 … … つまり自分自身の存在そのものが既に花であり月である、そういう究極のあり方を言っているわけでしょう。 …
【風雅集】 P66

 

ここしばらくは活字から遠ざかった生活でした。

「この先、本を読むことなく暮らしていくのかな。」と思っていたほどでした。

 

書庫づくりのおかげで、久しぶりに活字に浸ることができました。

書庫には本がいっぱい … 感謝するのみですな。

今や『スタック』が一般的

降りましたな。車を無理やり敷地に入れましたわ。     2025 2.8 6:55AM 木立前にて

短時間でけっこう降りましたわ。

積雪50㎝といったところか。

木立前に無理やり車を入れました。(右写真)

※ 道路が積雪状態になると見通しが悪くなり、事故率が高まります。
そんなときに車の一部が道路にはみ出ていると事故につながりかねません。
で、無理やり車を敷地〈所有地〉に入れた次第です。
前もって雪かきをしておけって? … スミマセン … 。

 

9時過ぎにケータイが鳴りました。

「自宅に戻って雪かきをしてれ」って。

 

が、車が動かない。

厳密に言うと、エンジンは動いているのだけど、車が進まないという有様。

雪の中に無理やり車を入れたために、嵌〈はま〉ってしまったのです。

… エンジンを吹かせば吹かすほどタイヤが空回りするだけ …

腹が地面にくっついて手足をバタバタさせているカメさんみたいなもんですな。

幸いにも、タイヤの周りの雪を取り除いただけで脱出できました。

 

昨日の出来事を思い出しました。

雪に車が嵌り、若い夫婦が右往左往していました。

通りかねている私に気付いたのか、奥さんがやって来ました。

「すみません。スタックしたのです … … 。」

と。

 

『スタック』 … 私には馴染みの薄い言葉でした。

が、妻が言うには、今や『スタック』が一般的とのこと。

歳ですかのおー。

消えた回覧板

雪かきをしようと思いきや〈自宅裏庭にて〉

午後、雪かきをすべく帰宅すると、玄関に集落の配布物が届いていました。

雪が止んでいるうちにとすぐに配り回りました。

※ 今年、集落の一班長となりました。
主な仕事は、班内の各家庭〈私の場合は17戸〉に配布物を配り回ることです。

 

で、配り終えて自宅に戻り、雪かきをしようと思いきや、急に雪が降り始めたではありませんか。(右上写真)

おまけに風も … 。

雪かきは明日することに。

 

実は、最近班長として困ったことがありました。

年始めに出した回覧板がいっこうに戻って来ないので調べてみたんですわ。
〈前班長さんが言うには、一週間ぐらいで一巡するとのこと。〉

 

すると

ある家から次の家へ渡したはずの回覧板が、その時点で消えたことがわかりました。

それら両家に伺って聞くと、

ある家の主
「見ると同時に〇〇さん〈次の家〉へ持っていきましたわ。」

次の家の主
「今年になってまだ回覧版は一度も見てないですなあ。」

という具合。

回覧板はたいていの場合、ポストに入れて渡すという形をとっているので、それ以上聞きようがありませんな。

 

町会長さんにその旨相談すると、

「 … 今回はそのままにしとこうや。まあ、急を要するような回覧でもなかったし、次回にいっしょに回覧したらどうや。余分なのがわしんとこにまだあるわ … 。」

とのこと。

 

消えた回覧板でした。

将来の私の居城になるかも

書庫完成。ついでに机、椅子、電気スタンドも入れましたわ。

本を並べ終わりました。

書庫の完成です。(右写真)

 

書庫づくりに本格的に取りかかったのは2週間余り前。

作業工程を大まかに言うと、

① 自宅物置にあったものを全部運び出し、中を空っぽ状態にする

② 菜園物置に据え付けてあった本棚を取り外し、それを自宅物置に据え付ける

③ 菜園物置から本を運んできて、それらを新たに自宅物置に据え付けた本棚に並べる

ということになるでしょうか。

のべ90時間近くかかりました。

費用は、雑誌を入れるケースに4,000円ほどかかった程度。
〈他、建材や木ねじなどは有り合わせのものを使いました。〉

※ 作業工程の詳細については、1月22日以降のブログ記事をご覧ください。

 

書庫の広さは4畳です。
〈一昨年まで母の漬物小屋でした〉

入口のドア〈65㎝幅〉を開けると、左右の壁一面が屋根裏近くまで〈天井はありません〉本棚で、真ん中が通路〈120㎝幅でコンクリート面〉になっています。

突き当りには窓〈北向き::ほとんど日が入らないので書庫にはうってつけですな〉があります。

 

かつて子どもが使っていた机、椅子、電気スタンドがありましたので、窓際に置きました。

灯油ストーブを点けると、厳寒の時期でも十分に室内が温まります。

 

体力が衰えて木立に通うことができなくなったとき、私の居城になりそうです。

2,000冊近くの雑誌が何とか本棚に

何とか本棚に収まる

38個のそれぞれのケースの上部に1980~2017の西暦をマジックで書きました。

※ 38個のケースや1980~2017の西暦については、前回のブログ記事をご覧ください。

 

その後、溜まっていた雑誌を〈1980年発行のものは1980と書かれたケースに入れるという具合に〉該当するそれぞれのケースに振り分けていきました。

表紙の人物写真やイラストなどをちらっと見るだけで、その時代の出来事が思い出されるものですな。

かなり時間がかかったけど、楽しかったですわ。

 

それが終わると、今度はそれら雑誌の入ったケースを本棚に収める作業。

1個ずつ収めるとなると本棚のスペースをかなり食います。

できるだけ少ないスペースで済まされないか … 。
〈そうしないと他の本を入れられませんからな〉

思案した挙句ケースを積み重ねて収めることに。

※ 同じ規格のケースですので重ねることができるのです。
それでも収まり切らない場合は、ケースの上部をはつって収まるようにしました。
〈はつったのは積み重ねたときに最上段になったケースのみ〉
〈電動グラインダーを使うと簡単にはつることができます〉
はつったケースは持ちにくくなったけど、頻繁に出し入れすることもないので、とくに支障はないと思っています。

 

かくして2,000冊近くの雑誌が何とか本棚に収まりました。(右上写真)