【一切なりゆき】樹木希林著:文芸春秋(右写真)を読んで印象に残ったくだりを紹介します。
①
… お金や地位や名声もなくて、傍からは地味でつまらない人生に見えたとしても、本人が本当に好きなことができていて「ああ、幸せだなあ」と思っていれば、その人の人生はキラキラ輝いていますよ。 … P25
②
… 私がこういう取材を受けるメリットはどこにあるの? あなた方のメリットはわかるの。えっ、私の話で救われる人がいるって? それは依存症というものよ、あなた。自分で考えてよ。 … P62
③
「もっと、もっと」という気持ちをなくすのです。「こんなはずではなかった」「もっとこうなるべきだ」という思いを一切なくす。自分を俯瞰して、「今、こうしていられるのはたいへんありがたいことだ、本来ありえないことだ」と思うと、余分な要求がなくなり、すーっと楽になります。もちろん人との比較はしません。 … P65
④
… 〈私の芝居の〉ゆとりはどういうところから出ているかと言いますと、不動産をひとつもっているからではないでしょうか。いつ仕事がダメになっても、家賃収入があるからいいや、と思ってやっているからだと思います。 … P132
⑤
… たとえ殺人犯の役であっても、なにかその人が生きるだけの道理があるわけですよ。それを上から目線でかわいそうな人だとか、残酷な人だとか思って演じるのではなくて、自分に重ねるように、すっと役に入っていく。自分をまったくなくして別人のように役に挑む人もいるけど、わたしはいつもそこに自分がいるのね。 … 186
①③ … 樹木希林氏が言うから納得できるんですな。
④ … 氏の家賃収入に相当するものは、退職者の場合、年金と考えてよいのかな。
⑤ … そう、自分に重ねて考えることが大切。
最後に②
耳が痛い! … 自分で考え、自立しないと … 。