人の世話をするってたいへんだ

木立前にあるカブの花

木立前にカブ畑がある。

『ある』と言うより『あった』と言った方が正確かもしれない。

収穫はすでに終わっているからだ。

 

今は、商品にならなくて取り残されたカブの黄色い花が咲いている。(右上写真)

菜の花と言っても差し支えないだろう。

そこを、耕作者でもある集落の男が、捕虫網を持って行ったり来たりしているのだ。

 

「朝から忙しそうやのお。網持って何しとるんや。」
と、声をかけた。

すると
「今日、保育園の子どもたちに、カブを引っこ抜く体験をしてもろう予定なんやけど、急に暖かくなったんで、ミツバチが出てきたみたいなんや。 … どうも気温が20℃を超えたあたりから発生するらしいわ。予報では今日の最高気温は24℃らしいし、子どもたちが刺されんかと心配しとるんや。で、さっきから虫を捕まえてミツバチかどうか調べとるというわけや。」
と。

 

まだ話を聞きたかったけど、一挙に伸びてきた草を刈らなければならず、木立の奥の方に移動して草刈りを始めた。

1時間半ほど作業をしただろうか、水分補給のために木立前まで戻った。

彼〈集落の男〉は、カブ畑から帰ろうとしているところだった。

「 … 保育園の先生と相談し、結局予定を中止にしたわ。 … 来年は、4月の半ばまでにするつもりでおるんやけど … 。」

と、とても残念そうに言っていた。

 

人の世話をするってたいへんだ。