【日本史から見た日本人 古代編】を読む

【日本史から見た日本人 古代編】渡部昇一著:祥伝社黄金文庫

【日本史から見た日本人 古代編】渡部昇一著:祥伝社黄金文庫(右写真)を読み、印象に残った箇所を紹介します。

 

… 『万葉集』を考えてみよう。 … …
この中の作者は誰でも知っているように、上は天皇から下は農民、兵士、乞食に至るまではいっており、男女の差別もない。また地域も東国、北陸、九州の各地を含んでいるのであって、文字どおり国民的歌集である。
… … わが国においては、千数百年前から、和歌の前には万人平等という思想があった。 … P120~121

… 定家選といわれる百人一首の歌は、恋歌でも露骨でない。つまり、感情教育になるのだ。小学生が覚えても、淫らな気持ちにならない。感情の洗練があるということは、それで育った親のほうも知っている。
それが、子どもには絶対小説を読ませないという戦前の日本の家庭でも、恋歌の多い百人一首だけは忌避されなかった理由である。このため、日本の子どもは1000年も前の歌を覚え、しかもそれをゲームとして遊ぶ。これも、よその国には見られない文化の一貫性である。… P256

 

… 和歌の前には万人平等 …

鋭い指摘に驚きました。

 

日本人の経済格差は世界の国々と比べて小さい、とよく耳にします。

国民一人一人の頑張りや、政治に携わる方々のご尽力があるからだと思われます。

が、 ” できるだけみんないっしょに ” という意識を国民が共通して持っていることも欠かせません。

今回渡部氏の著書を読み、和歌を通してそのような意識がごく自然に日本人に培われてきたように思いました。

 

和歌はかけがえのない日本文化であり、日本人の心のふるさと。

恥ずかしながら、古稀に至り、ようやくそのことを強く思うようになりました。

6.16付ブログ記事『勉強のやり直しがしやすいいい時代』でもお伝えしたように、残りの人生を和歌の勉強に費やすつもりでいます。